あと１０年をポジティブに生きる記録

ルポライター米本和広blog

一筆一論(２９)

●ブログ「内部改革を希求する」
●「私は謝罪したい」
●http://naibukaikaku.blog.fc2.com/blog-entry-56.html

　全文引用する。ただし、行を縮めるとともに、行の最初は１字空けた。句読点をつけた。なお、書き手は既成祝福者のようである。

（引用はじめ）
　私は過去，家庭連合に所属し，出来得る範囲で活動してきた。
　ある商品のフェアがあれば、社員でもないのに、まわりの知人に動員をかけ営業活動もした。高額献金要請があれば、家族に黙ってお金を出し、両親にさえ嘘をついて、お金を出してもらったりもした。
挙句　子供にやりたいことや　やるべきことが出来無くなったこともある。 大きな借金を抱えた人も沢山いる。

　こんな事を続けてきた私達食口…
　それが、組織のためにやれされた（ママ）とか、幹部が私達をさんざん脅して騙してやらされたとか、いろんな言い分があるのも確かだ。私たち自身も被害者なんだと…

　私は以前　何故　教会の責任者は謝らないのだ！？これだけ我々を騙し続けて…食口に謝ってほしい！！一人でもいいから　悔い改めて謝れよ！…そう思っていた。

　でも　今の状況になっても責任者は誰も何も言いはしない。こんな事をし続けて何も感じないのか？どうして謝らないんだ！？そんな姿にイライラもした。
　結局、幹部は謝る気などない。幹部や組織が謝ることを期待するべきではない。教会を離れた元幹部でさえ、それは出来ないことのようだった。

　私は、それを嫌と言うほど知るに至った。
　もしかしたら，自分のやってきたことの愚かさに気づいていないのか？いや　末端食口の実情など耳に入ることすらないのだ。
　そうとも思えた。

　そして、私はある時、結局これはだれが悪い、誰かのせいとか言っても意味がないことに気づいた。あの時、私たちはそうするしかなかった…。とはいえ　行動した私自身にも問題があったのだ。
　まずは私自身が関わった人や外部の人に対して謝らなくてはいけないのではないかと…そう思えた。

　私は、食口は皆、謝罪する必要があるのではないかと思っている。
　誰に対して？
　私達に関わった全ての人に対して…、自分の家族に対して…、そして社会に対して…。
　私たちは、様々な間違いを犯してきたのだから、その人達に対して謝らなくてはならない。
　私は多くの人に沢山の嘘をついてきたし、嫌な思いもさせてきた。　
　両親や家族、そして友人知人に対して、社会に対して、私は謝りたい。

　ごめんなさい　と。

　また、どんな動機であろうと、どんな意味があろうと、やってきたことは人として認められないこともあったのだから、それは認め謝らなくてはいけない。

色んなことで迷惑をかけてしまい、やってはいけないことをして申し訳ありません…もう二度と同じ過ちはしませんと。

　そして　私が今まで教会で言うアベルとして、人に指示したり差別するようなことを言ってそのことで傷ついた人がいたとしたなら、その人に対しても謝るべきなのだと思う。

皆さんを脅すようなことを言ってお金を出させ、傷つけてしまい本当にすみませんでした。アベルカインなどと言う差別用語を使ったのは間違いでしたと。

　こんなこと、普通の人の普通の感覚なのに、それが出来無くなってしまっていたことに食口は気づいているだろうか…
「神のために…摂理のためにという動機が良ければ、何をやっても善だ」などと狂った感覚でいた私たちは間違ったことをしても謝れなくなってしまっていた。

　そして、
「祝福を受けたら原罪が無い。受けてない人は原罪がある」
　そんな風に人を差別してみていた。
　私自身、そうだった。なんてひどいことを考えていたのだろうか。
　私は、直接言える人には謝りたいし、諸事情で会えない人にはそういう謝罪の思いを忘れず、抱きながら過ごしたい。
　これは、誰のことでもなく、自分の問題として清算しないといけないことだと思っている。
　それが私にとっては、本当の意味で悔い改める第一歩のような気がする。
 （引用終わり）

（感想１）
　こんなストレ－トに表現できる素直な元信がいたことに驚いた。まだ荒削りなのだが、＜なぜ＞＜どうして＞と洞察を深めていけば、１つの「宗教論」になると思う。荒削り（総括ができていない）ゆえ、近寄ってくる投稿者のレベルは低い。
（感想２）
　コスモスさんはこの謝罪文を読んで、何か感じることはないのだろうか。

話は飛ぶ。
「宗教渡り鳥」のことである。
　拙著『我隣』に書いたはずだが、めくっても見当たらず（泣）。要するにこういうことだ。
　長年、“カルト”の取材をしてきて、宗教渡り鳥の存在を知った。これがけっこう多いのである。以下は適当に書いているのではない。顔と名前、あるいはそのどちらかが浮かぶ人たちだ。
　統一教会→オウム、統一教会→ヤマギシ会、統一教会→ラエリアン、統一教会→エホバの証人、顕正会→統一教会、エホバ→統一、幸福の科学→法の華三法行・・・まだまだあったはずなのだが、失念、残念。

　なぜこんなことを調べたのかといえば、「マインドコントロ－ル論」が似非科学であることを立証するためであったが、そのことはともかく、どうしていろんな宗教を渡り歩くのか不思議でならなかった。
　ちなみに、アメリカでも同じ現象はあるようで、１つのカルトを抜けてもまた次に別のカルトへと移り続ける依存状態のことを「カルト ホッピング」と表するそうだ。

ここでミュ－ジック。ソ－ラン渡り鳥。ハイ拍手～ッ


　なぜ、渡り歩くのか。
　それは、最初に入信したＡ団体を辞めるとき（退会とか脱会とかだけではなく、自然に足が遠のき退会状態になったとき）、「総括」という極めて人間的な営為をしていないからである。

　Ａ団体のことを毒づいて終わり。Ａはダメだけど、Ｂには真理がある。バリュエ－ションは様々あるが、共通するのはＡを批判して終わり。なぜ、私はＡに入信したのか、なぜ、社会から批判されるようなことをＡ団体でやってきたのか。そうした内省とか自省といった思想的営為がまるでなされないから、Ｂ団体にホップするのである。
　せいぜい、あたいは騙されていた、あたしマインドコントロ－ルされてたみたい。（⇔バカの極み）
　人間としての成長はゼロ！悲しいよなあ。

＜注＞固有名詞はあげないが、過去を振り返って自分の当時の心を洞察している優秀なブログが２、３ある。

　前にも指摘したが、「旧統一教会」は創始者の文鮮明氏が亡くなって、３つの団体に分裂した。家庭連合、サンクチュアリ教会、家庭平和協会の３つにである。（『新宗教事典』をめくれば，分裂の意味が理解できよう）
　いまだに分裂ではなく、分派問題だと思っている脳足りんがいるが（気持ちはよく分かる）。

　家庭連合（統一教会）からサンクチュアリ教会に渡る。
　家庭連合（統一教会）から家庭平和協会に渡る。　
　そして、昔の団体の批判を延々と綴る。
　その典型がコスモスとcocoaである（だけでは決してない！そこの君もだよ）。この２人のブログをざっと眺めれば理解できると思うが、文家３男の顯進氏の教えのすばらしさなんて、ほとんどというか全く書いてない。ひたすら、前に所属していた団体への罵詈雑言である。
　比較的まともなのはgildongだが、彼の記事からも「顯進氏の教えのすばらしさ」なんて、まるで伝わってこない。コメント屋の加油（たぶんかなり昔のブログ「キジも鳴かずば」の管理人）も、舌鋒鋭く他者を批判するのに、事実に基づいて自説を展開したことはない。
　
顯進はなぜ素晴らしいのか。彼は民衆生を救ったのか。
　『統一教会の分裂』では、オリンピックに２回出場した。コロンビア大学で史学を専攻した。ハ－バ－ド大学院(MBA)を修了した－ことをあげていたが、実に下らない。オリンピックに連続出場しているアスリ－トは日本人だけに限っても何人もいるし、コロンビア大学やハ－バ－ド大学を卒業した学生なんてごまんといる。

　神々の黄昏さんの前コメント－http://yonemoto.blog63.fc2.com/blog-entry-875.html#comment17100
「上に引用したブログの記事を読みますと突っ込みどころ満載であり、特に以下の言葉には失笑するしかありませんでした。
＜ 韓半島において最初の国家であった古朝鮮から私達の先祖が『弘益人間』の哲学に基づいた生活を営んできたということは驚くべきことです。先祖たちは、広く人類に利益を与える人生を追求したのです。＞
　馬鹿ではないはずの顯進氏がこんな見当違いの馬鹿なことを主張するとは驚きです」

　泣けた泣けたの春日の一本松だ。 泣泣泣

「なぜ、私は統一教会に入信したのか、なぜ、社会から批判されるようなことを統一教会でやってきたのか」


　－次回は、プームチャイさんの期待に応えて、蛇女のこと。乞ご期待－

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