女衒の脱会屋を返り討ちに
後藤徹監禁事件の資料(23)-法廷での火の粉を払う(2)
裁判ブログ「拉致監禁by宮村の裁判記録」(裁判ブログ)の右サイトのカテゴリーを眺めてもらえばわかる通り、これまでに掲載された陳述書(52通)、準備書面(46通)など書面は膨大である。
同カテゴリーの「証拠説明書」を見れば、まだ未掲載のものも少なくない。
初めて裁判ブログにアクセスした人にとってはまさにジャングルであろう。
これから、被告側が私に振りかけてきた「火の粉」を払っていくが、火種がジャングルの片隅でくすぶっている光景をイメージしてもらえばいい。だいたいは法廷で粉砕したが。
最初に、被告・脱会屋の宮村峻の陳述書の「火の粉」を紹介する。
*文中のゴチック、下線、色字、写真は今回加えたもの。一部敬称略。次回以降の記事も同じ。
(引用はじめ:原文ママ)
第5 統一教会の特異性と徹の主張
1. ところで、2008年2月に徹君がフラワーマンションから出され、その件を大きく取り上げた米本和広氏の『不快な隣人』という本が発刊された頃から、私に対する誹誇中傷が組織的になされるようになり、統一教会の反社会的な体質がますます顕著になっています。
まず、私の顔写真入りのチラシが再三再四私の自宅周辺にホスティングされ、荻窪駅前などで再三配布されました。全く事実無根のことが書かれており、何度訴えようかと思ったか判りません。しかし、私としては、裁判で労力と時間とお金を使うくらいなら、信者との話し合いに労力と時間を使うべきだと考えて我慢してきました。
米本氏の書籍でも私は名指しで非難されています。米本氏はフリーのジャーナリストと称していますが、2008年以降は完全に統一教会のおかかえジャーナリストになったと言えると思います。米本氏の前述した本は信者によって大量に購入され、信者の親にも贈られたり、プレゼントされています。米本氏が統一教会の内部集会で講演している話しもよく聞きます。
その米本氏が私にインタビューしたという内容を陳述書に書いて甲第10号証(後藤さんが刑事告訴したときに警察に提出したもの)にしており、原告側が証拠として提出しています。実際は、私の自宅の写真を勝手に撮影している米本氏を見つけた私が彼に注意した所(私が米本氏と直接会ったのはこの時が初めてです)、私に対し唐突に質問してきたのです。しかも甲第10号証では、米本氏がインタビュー形式に尋ね、これに私がいかにも困っているように対話内容を著しく歪曲しています。
しかし実際はインタビューのようなものには程遠いものでした。米本氏が私に取材したいと言ったので、私か拒否しただけのやりとりでした。統一教会や徹君に加担して、統一教会の活動をサポートしていた米本氏は全く信用できない人物であることは当時十分判っていたのです。甲第10号証の米本氏と私との対話内容なるもの全体が、全くためにする、私を追い込むための意図的な歪曲に満ちており、全く信用性のないものであることを明言しておきます。
(引用終わり)
これに対して、私は反論陳述書で火の粉を払っておいた。どちらに説得力があるかは読者の判断に委ねる。
一.宮村氏の陳述書(乙ハ2号証)に看過できない記述がありましたので、以下陳述いたします。裁判の迅速化が課題となっている折り、陳述書に対する個人的反論は差し控えるべきであることは十分に認識していますが、私の名誉を毀損する記述がありましたので、どうかお認めください。
二.宮村陳述書の「第5」の「1」で、次のように書かれています。
「米本氏はフリーのジャーナリストと称していますが、2008年以降は完全に統一教会のおかかえジャーナリストになったと言えると思います」
根拠を示した記述は一切ありませんが、「2008年以降」とは、私が『我らの不快な隣人』を書いて以降ということでしょう。
しかしながら、拙著では一章を設けて、統一教会批判を行っています(第11章 借金集団)。
プロの出版業界の人を含め拙著を通読した人(拉致監禁を容認・黙認する人以外)で、この本を読んで「統一教会のおかかえジャーナリストになった」と感じた人は皆無でしょう。
なぜなら、この本の半分を占めている「第Ⅰ部 麻子の物語」で登場する宿谷麻子・高須美佐子・中島裕美さんは、統一教会を脱会し、統一教会に批判的になっている人たちだからです。

故宿谷麻子さん
簡潔に言えば、彼女たちは統一教会もいかんが、統一教会を脱会させるために「拉致監禁を手段」とするのはもっと良くないと語っています。
宮村氏は、忙しい裁判官が『我らの不快な隣人』を通読などしない、とタカをくくって陳述しています。裁判を「真実を明かす場」ではなく「裁判ゲーム」と捉える侮蔑的で安易な感覚、正直、腹が立ちます。
三.統一教会には様々な問題があることは事実です。実際に、私は『火の粉を払え』というブログで、「統一教会考」というカテゴリーを設け、統一教会批判の論考を綴っています。
宮村氏の「第5」での主眼は、統一教会に問題があることを、意図的に論理を飛躍させ、違法行為から目を逸らさせるための「(その)一環がこの裁判でもあります」と印象づけようとしています。
四.私はどんな違法行為にもノーを突きつけられるべきだと考えています。
統一教会の違法行為にもノー、統一教会に反対する人たちの違法行為にもノー。
この考えは、前掲の拙著でも冒頭、次のように記しています(11頁)。
<この種(注:拉致監禁問題)の題材を取り上げると、常に立場性(政治性、イデオロギー性)が糾弾的に問われる。平たく言えば「おまえはどっちの味方なのか」。したがって、本書での私の立場について最初に説明しておいたほうがいいと考える。大文字の「人権の尊重」ではなく、私は「是々非々」の立場を貫きたい。是々非々は性悪説を唱えた荀子の「修身」から採られた言葉である。
「是を是とし非を非とする。これを知といい、是を非として、非を是とする。これを愚という>
後藤刑事告訴で出した私の陳述書(甲10号)の冒頭で、私のこれまでの取材活動を詳細に綴りました。
私は是々非々の立場から、統一教会、ヤマギシ会、エホバの証人、オウムなどを批判してきました。それと同じような是々非々の立場から、前述のルポ「宗教監禁の恐怖と悲劇」そして拙著で、「拉致監禁を手段とする脱会方法」を批判しました。
それなのに、どうして後者のことを書けば「統一教会のおかかえジャーナリストになったと言える」ということになるのでしょうか。
これまでいわゆるカルトに肯定的だったのならともかく、カルト批判を精力的に書いてきたルポライターが「統一教会員に対し、拉致監禁を手段とする脱会方法」を批判するがゆえに、その影響力を食い止めるために、宮村氏は何としてでも私のことを「統一教会のおかかえジャーナリスト」であると印象づけ、私の陳述書を信用できないものにしようとしているのです。
![ahorasiya01[1]](https://blog-imgs-42-origin.fc2.com/y/o/n/yonemoto/20111115100237d1a.jpg)
なお、宮村氏と旧知の間柄であり、きわめて親密な関係にあり、強制説得を肯定する参議院議員の有田芳生氏は、自身のブログ及び短文ブログで、2011年2月から8月にかけて、私のことを五十回以上にわたって「統一教会の御用ライター」と連呼し続けてきました。このため、私は代理人を立て、有田氏に通告文を送りました。それ以来、有田氏は「御用ライター」と書かなくなりました。
強制説得家の宮村峻氏と、強制説得を肯定し宮村氏を擁護する国会議員とが、私のことを「統一教会のおかかえジャーナリスト」、「統一教会の御用ライター」と歩調を合わせるように語っていることに注目していただきたいです。
五.前掲の「第5」の「1」では、続けて、次のように宮村氏は陳述しています。
「米本氏が統一教会の内部集会で講演している話しもよく聞きます」
私は、統一教会の内部集会で講演したことは一度もありません。
統一教会の本部から、内部集会で講演してくれと頼まれたことはありますが、断っています。
繰り返しますが、裁判は「真実を探求する場」であって、ネガティブキャンペーンのような「裁判ゲーム」と化す場ではありません。
「~話しもよく聞きます」といったレベルではなく、具体的にいつ私が「統一教会の内部集会で講演した」か。もし良ければ、私を裁判所に呼んで尋問してください。
六.「第5」の「3」についてです。
「(宮村氏が寿司屋の帰り道)元信者と関係しているかのように匿名ブログに流し続けています。しかも、この全くの虚偽の匿名ブログを、米本和広氏のブログ(略)などで、悪質なコメント付きで流し続けています」
この匿名ブログとは添付1、私が流しているブログとは添付2です。
もしも,宮村氏が元信者の女性を愛人にしているというのが虚偽で悪質だというのなら、宮村氏はブログのサービス会社に抗議し、削除を要求すればいいのです。
しかるに、今日に至るまで、ブログのサービス会社から私のところにブログ記事の削除要求は届いていません。
また、「悪質なコメント」というのであれば、どこが悪質なのかその根拠を書き、私に訂正ないし削除を要求すればいいのです。
私の住所、電話番号、メールアドレスを、宮村氏はご存知なのですから。
私のブログでは添付2にある通り(右サイト)、「ブログの内容に関する正式な抗議、記事訂正要求があれば、以下のところにお願いします」と明記しています。
自分が名誉毀損されていると思うなら、拙著、ブログの記事の訂正ないし削除要求をすればいいだけのことです。その当然の権利を行使しないまま、裁判の「陳述書」という形で、私の名誉を毀損するような記述を書くのは、卑怯にして卑劣なやり方だと言わざるを得ません。
この陳述書で書かなかったことを記しておく。
(1)宮村は、「正義の仮面を剥ぐ」ブログで「元女性信者との不適切な男女関係」のことを書かれた。「再三再四私の自宅周辺にホスティングされ、荻窪駅前などで再三配布された」という「私の顔写真入りのチラシ」とは、この記事をもとにしたものである。
内容は、宮村が脱会説得した女性信者と愛人関係になったというもの。宮村が言う通り、名誉棄損であり、彼にとって恥辱以外の何ものでもない。記事には女性の実名、顔写真もアップで載っている。
それなのに、「裁判で労力と時間とお金を使うくらいなら、信者との話し合いに労力と時間を使うべきだと考えて我慢してきました」という。
常識では考えられないことである。
労力と時間?
愛人関係にないことを立証するのは不可能だが(反証不能)、宮村、女性、女性の母親(さいたま市在住)の3人が証言すれば、裁判所は名誉棄損を認めるはず。前掲の写真は何とでも釈明できる。
そもそも記事の書き手である「白い旅団」が法廷に出席することはないだろうから、裁判は数回、いや被告欠席で一回で終わるはず。
お金?
裁判にかかるお金のほとんどが弁護士への報酬だが、山口広さんや紀藤正樹さんがいるのではないか。これまでの顧客斡旋(脱会者の統一教会への献金等返還請求→弁護士報酬)のお礼として手弁当でやってくれるはず。
(2)「米本氏の前述した本は信者によって大量に購入され、信者の親にも贈られたり、プレゼントされています」。
ごく一部にそうした例はあったと思う。しかし、「大量に」?
統一教会系の出版社「光言社」の小林浩さんは本は置いたが売れなかったと、送品伝票の写しを示して書いている。
【笑える記事】「辞書を平気で”改竄“する国会議員」
ぜひ、文中で紹介した小林さんのサイト、その中の送品伝票にも目を通してください。笑えますから。
・「民主党 有田芳生 参議院議員の呆れた情報リテラシー 」
・「高級文学の香りが漂う有田芳生参議院議員の名文に感動!」
・「論理学の証明問題は苦手だった有田芳生参議院議員」
(独り言)宮村さんの写真を眺めていると、がんモードから拉致監禁モードに変わりつつある自分を発見する。宮村さんに感謝である。ただし、がん体験のときと違って学ぶことはあまりないのだが(泣)
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- [2013/11/30 12:30]
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コメント
女衒の脱会屋を返り討ちに
教会の人たちの思考は外部からではよく分からないと思います。
文先生や韓夫人の指示と本部の指示とは現在まで食い違いが所々に見られ、それが摂理が延長に延長を重ねなければならなくなった要因の一つなのです。
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Re.女衒の脱会屋を返り討ちに
"文先生や韓夫人の指示と本部の指示とは現在まで食い違いが所々に見られ、それが摂理が延長に延長を重ねなければならなくなった要因の一つなのです。"
以前に教会の責任者から聞いた会議報告で「『日本の責任者は、日本に帰ってからお父様の会議の内容を現場にどう伝えるかと会議したらいけない。会議をせずに、そのまま全員に伝えなさい。』とおっしゃったけれど、そのことも含めて今回も会議があった」と聞いて頭の中で?が駆け巡ったことを思い出しました。
読者の常識的判断
陳腐で粗野な言葉づかい、説明に具体性もなく自己弁護に終始するお粗末な主張を恥ずかしげもなく公にする宮村脱会屋には呆れるばかりです。
宮村脱会屋の陳述書に説得力があるという人がいるならば、是非そのお顔を拝見したいものです。
米本さんの言論活動を通して私達に見えてくる実像、精神とは是々非々で不偏不党を貫き通す人道主義者の姿と精神であり、極めて正義感が強く勇気あるジャーナリストという印象です。
正常な判断力さえあれば、たとえ統一教会に批判的な人であったとしても、米本さんの主張の正しさは充分理解できるはずです。
言論活動において党派性を持たず是々非々の正論を展開される米本さんですが、カルト脳に堕した人達にはそのような米本さんが敵対する者達と同一にしか見えないようです。
「是々非々は思考力を要する」と米本さんが書かれていたのは真実で、立体的な観点に立つ必要があり、特に人間社会は複雑ですから 社会問題を論ずる場合は是々非々の立場を貫くのは容易ではなく、ある程度の思考力を必要とします。
特に宗教問題を是々非々で論ずるのは困難を伴い、信者側と非信者側では全く世界観が異なる場合がある為、その宗教的活動に対する善悪の判断は 時にはその立場によって正反対となり黒白に分かれてしまいます。
しかし、それであっても決して犯してはならない社会の大原則があり、日本においては憲法において基本的人権の尊重が保障されています。
統一教会員に対する拉致監禁問題も、その人権を侵害しているからこそ問題なのであり、さらには その非人道的行為によって被害者が肉体的にも精神的にも不幸になる現実が存在することを米本さんは訴えている訳ですから、統一教会の良し悪しを超越した観点で問題を追及しているのは明らかです。
宮村脱会屋の行いは明らかに犯罪ですし、米本さんが拉致監禁の問題と同時に 統一教会が信者に異常な高額献金を強要している問題をブログ等で追及している事実を認めるならば、常識的に「統一教会のおかかえ(的)ジャーナリスト」などと言えるはずがありません。
逆にカルト脳の統一教会員からみれば米本さんはサタン側の人物となるのでしょうが、宮村脱会屋との違いは歴然としています。
宮村脱会屋は統一教会批判の理屈を密室の監禁場所において脱会商売の武器として使い、米本さんは、ブログ等公開された場で統一教会の問題点を指摘する。‥‥その批判内容には共通する部分もあるのでしょうが、その目的には大きな違いがあり どちらが社会的に有意義かは明白です。
米本さんのエンドレス高額献金の問題追及は統一教会の自浄作用さえ可能にする極めて良心的なもので、それを金儲けの材料としている宮村脱会屋とは批判する動機が全く異なっています。
宮村脱会屋が正義心に基づいた統一教会批判者ではなく、金儲けや己の欲望を満たす目的で統一教会批判論を利用しているのは「知ったかコメンテーター」と言われていた人と似ていますが、下劣な精神の持ち主であることは確かなようです。
宮村脱会屋は裁判において断罪されて当然ですが、統一教会・ブログ村で話題となっている徳野会長の発言問題や統一教会の組織の現状を考えますと、さらに同じような商売人が増えそうで教会員を心配せざるを得ません。
おかかえ○○風評作戦
よほど米本さんの影響力を恐れているみたいですね。
でも、米本さんを敵に回したのが運のつきです。
強制説得家の宮村氏、
強制説得を肯定し宮村氏を擁護する有田議員、
強制説得を隠蔽する山口弁護士、
強制説得はないと海外で喧伝する紀藤弁護士、
強制説得をするよう親に手紙で働きかける渡辺弁護士、
強制説得のマニュアルを作成した松永牧師…。
彼らにしてみれば、統一協会(教会)を利する行為を行った者は誰であろうと「統一協会のおかかえ○○」。
統一協会は潰すべきであり、その信者は脱会させるべきであり、日本国民はそのために共闘しなければならない。
マスコミは常に批判報道に徹しなければならず、統一協会に詳しい自分たちは好意的に取り上げられなければならず、有識者は「統一協会=反社会的団体」との認識を持たなければならない。
仮に、それに公然と異を唱えるような者が現れれば、集団リ○チだ。
リ○チには悪しき風評を流すことでその人を社会的に抹殺する手法が主に用いられる。
そのリンチに耐えかね、これまで、多くの有識者が口をつむいだ。
「しめしめ」。
彼らは味をしめた。
と、ところが、米本さんは屈しなかった。
打っても打っても、跳ね返してくる。しかも、倍返しだ。
ガンでの入院を知ったときは「ざまあ見ろ」と思ったが、なんと退院して、またしても矢を放ってくる。
これには、ほとほと困っていることでしょう。
有田が得意とする「おかかえ○○」風評作戦は、もはや通用しない。
いよいよ、ひた隠しに隠してきた監禁の事実が明らかになる。
その時、彼らは…。
いや~、見物ですねぇ。
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