大阪大学のゲーペーウーは誰か!<注1> 

カルト化する大学業界の人びと(5)

◆2011年4月号--宗教ジャーナリスト 室生忠
 
「カルト対策」と称する大学当局の“新宗教狩り”
横行するアカデミック・ハラスメントの迫害


 国立・大阪大学に入学してから数力月後、真夏の日差しがジリジリと照りつける午後だった。
 授業を終えたNさん(女性)の携帯電話が鳴って、担任教授から「大学生活について聞きたいことがあるから来てほしい」と連絡が入った。
 さっそく担任の部屋に行くと、Nさんの顔を見るなり、ぽっちゃりした人の良さそうな担任が切り出した。
 「教務係から生活について何か困っていることはないか、聞いてほしいって連絡があってねぇ」
 一通り話が終わると、担任が最後に何気ないふうに言った。
 「学科長に、顔を出してほしいと言われているから、一緒に行こうか」
 ああ、私を呼んだ目的はこれだったのか…。Y教授の指示だったんだ…。Nさんは思った。

 担任に伴われて医学部学科長のY教授の部屋に行くと、笑顔で迎えたY教授が会議用の長机にNさんを導いた。Nさんと担任の正面にY教授<注2>

大和谷(写真)
大阪大学のY教授

 Y教授は、Nさんが夏休みには実家に帰ることを確認すると、彼女のプロフィールファイル、さる5月のGW明けに行われた、「生活環境論」なるY教授の講義を受講したときの提出レポートを持ち出した。

お友達から聞いてね…。もう(大阪大CARPには)行ってない? この(君が)書いてくれたレポートなんだけど、もっと詳しく書いてほしかったなぁ。こうやって(CARPに)関わっていた子ほどちゃんとレポート書いてくれないんだよねぇ
 
 Y教授が、デスクに山積みにしたレポートを指しながら、「こうやってレポートを毎年ためているだよねぇ」とNさんの目をジッと覗きこむ。
 「気になった子には、呼んで話を聞いているんだよね」
 口調は穏やかだが、目は笑っていない。外は蒸し風呂のような暑さ。学科長室の冷房のせいではなく、Nさんの背筋を冷たいものが流れた――。
 

 2006年以降、全国の大学で「カルト対策」と称して、宗教系サークルとそのメンバーに対する忌まわしい“迫害”が始まった。
 最も被害の大きい統一教会系の学生サークル組織「CARP(Collegiate Association for the Research of Principles =全国大学連合原理研究会=」に対する抑圧を行っている国・公立、私立大学は、程度の差こそあれ、確認されているだけで全国約60大学(2010年10月現在)にのぼる。

 CARP抑圧の態様は構造的なもので、大別すると次のようになる。
① 学内の立て看板、ビラ、ポスター、冊子、HP、メール、構内放送など、学生全体に対する日常的な注意喚起とサークルへの威嚇。
② 入学時のオリエンテーション、カルト対策講座、一般授業のなかでの教授・教職員による注意と警告。
③ CARPメンバーに対する恒常的な監視と本人への直接尋問、脱会や棄教の強要、大学院入試の拒否など各種のアカデミックハラスメントやパワーハラスメント。
④ 保護者(両親)と外部の「救出」牧師との連携促進、棄教させるための牧師との面会強要、拉致監禁と強制棄教の幇助、などである。

 以下、順を追って実態を見ていこう。

徹底した排除の論理
 
 国立・千葉大学の構内を歩くと、メイン道路に置かれた、肩丈ほどの置き看板が目につく。
 大きな駐車禁止の交通標識マークの上に重ねて「cult」の文字。
 その下に「千葉大学は宗教を隠した勧誘は認めない!!」「相談、情報提供は千葉大学カルト相談窓口」と書かれて、電話・FAX番号、メールアドレスが表示されている。
 その置き看板を横目に学生たちが通り過ぎていく。
 
千葉大南門立て看板

 東北のある福祉系大学の正門には「韓国料理を食べさせてくれると声をかけてくる等の宗教勧誘があるから注意」といった内容の、思わず笑ってしまうような看板がある。
 看板よりさらに多いのが「カルトからの勧誘に注意!!」(国立・愛媛大学)、「カルト宗教団体のダミーサークルが勧誘をしています」(私立・慶応大学)などと題して、急進的マイノリティ新宗教系サークルの恐ろしさをおどろおどろしく強調したビラ、ポスターの配布と常時掲示だ。
 約60大学のほとんどで実施されている。

 「入学時のオリエンテーションで、クラス教授から聞かされた学生生活の話のなかに『カルト宗教の勧誘には気をつけるように』という注意があって、教室の全員に統一教会批判のビラが配られました。ビラには統一教会関係の団体名が明記されていて、統一教会員になると人がこう変わるとか、否定的な文章ばかりでした。そのビラは学内の掲示板にずっと貼られたままで、何か威嚇されているようで、見るたびに嫌な気分になりました」(福岡大3年・Mさん)

 千葉大学などは、大学生協、正面玄関、教務課、食堂、廊下、掲示板のすべてに貼り出される徹底ぶりである。
 “迫害”は巧妙で、まず、マイノリティ新宗教を危険な存在として学生に常時印象づけて、批判・排除する空気を学内に醸成するのだ。

 学生に対する直接的な働きかけでは、年々露骨になっているのが、福岡大Mさんの証言にもあるように、入学式やオリエンテーションで行われる宗教攻撃である。全国的に確実に増えており、特に酷いケースがやはり千葉大学だ。
 
「僕は2010年度の入学ですが、入学式で統一教会とCARPを名指しで批判する講義が行われました。学長の講話の後で教育学部のM教授<注3>が、『カルト』を『非社会的集団で、入ると不幸になる組織』と定義して、40分ほど反『カルト』講義をしたのです。
宮野教授(写真)
千葉大学のM教授

 そのなかで5分間くらい、統一教会の名前を挙げて『霊感商法』や裁判問題を批判して、あわせて『スポーツや勉強会をするサークルと偽って合宿に参加させて、不当なお金を取ろうとする』と、CARPを激しく批判しました。
 国立大学の入学式で、特定の宗教団体や宗教サークルを名指しで非難したり攻撃するのって、やはり異常ですよね。この講義は、2009年度の入学式にも行われたそうです」(千葉大1年・Y君)

 大学側からすれば「カルト」に対する先制攻撃、予防に力を注いでいる、ということなのだろう。このいわゆる「カルト対策」は、入学時の入学式やオリエンテーションだけでなく、入学直後の授業でも行う大学が増えている。

 例えば、私立・早稲田大学教育学部では、新入生に「カルト対策」ビデオを見せ、さらに「教育学プレゼミ」という必須授業の冒頭約10分を使って注意を呼びかけている。
 「担当のA教授は、最初は『カルト』全般について注意を促していましたが、途中から黒板に『文鮮明』『勝共理論』などと大きく書きだしました。
 姑息ですよね。
 統一教会やCARPの名前は一切口にしないで、『この人はお金を集めて、自分だけいい思いをしている』『他の宗教は抜けられるけれど、ここはなかなか抜けられない』『教授の中にもこういった思想の人がいるからね』などと言うのです。これが憧れて入った早稲田の授業かと、目の前で起きていることが信じられませんでした。
 A先生は授業か終わるまで、黒板の文字を消しませんでした」(早稲田大1年・Tさん)

 当然、通常の授業態勢になった後も、公然たる「カルト」批判や統一教会批判は続く。
 
「ウチの大学も酷いです。1年のとき、教育臨床心理学科の授業で、K教授<注4>がCARP攻撃をしていました。『ボランティアサークルを装って近づいて、そのうち合宿に誘われて参加しようものなら講義で洗脳されて、文鮮明という人がメシアだと信じ込まされてしまう。働かされて教会から抜け出せなくされるんだ』とか一方的な話を延々とするんです」(福岡大4年・Mさん)
 ちなみに福岡大ではK教授の他にも、社会学科のM教授によって「カルト」批判、統一教会の教義批判が公然と行われている。


福岡大学のK教授


 関東のある国立大学でも、特定の教授が、専門科目の授業のなかで授業内容とは無関係に、「宗教は視野を狭くする」「この大学にもカルトが潜んでいるから気をつけなさい」「北朝鮮から来たカルトには気をつけろ」等々、公然かつ執拗にマイノリティ宗教批判を続けている。
 

必須科目のカルト対策

 真摯な真理・真実探求の場であるべき大学の授業で、個人の内心の自由、信教の自由という基本的人権を侵害する発言が公然かつ恒常的になされている事実は、民主主義社会の在り方として厳しく追及されなければならない。

 ついには「カルト対策」そのものの講義を必須科目にする大学まで現れた。
 もはや民主主義社会疲弊の末期症状というしかない。
 国立・大阪大学である。
 大阪大では5月のGW後に全学部の新入生を対象にしていっせいに、医学部のY教授を講師に「生活環境論」と名づけられた「カルト対策」講義が実施されている。
 冒頭に紹介した、大阪大・Nさんの体験がそれだ。

 「私のときは大学で一番大きく、300人くらいが入ることのできる講堂で行われました。
 2部構成になっていて、まず他の先生が15分間くらい、大学周辺・学内の交通マナーについて話された後、Y先生の講義が1時間ほどありました。
 Y先生の講義の目的は明らかで、阪大CARPに関わるメンバーをあぶり出して、CARPを潰すことだと思いました」

 Y教授の講義は「カルト」の定義や勧誘方法の問題点から始まって「マインドコントロール」理論、「カルト」に関わった人間の変容などをおどろおどろしく強調するものだった。 <注5>
 キリスト教系新宗教「摂理」への大阪大生の関与が多発したため「生活環境論」の講義を始めたと、新聞記事を持ち出して誇らしげに語ったという。
 「私は聞いているうちに、次第に怒りを感じてきました。自分が所属する阪大CARPのビラのサークル名を半分消して、サークル代表者の名前も消した状態の画面を、大講堂のスクリーン一杯に大写しされて非難攻撃されている。
 そんな状況が驚きでもあり、苛立ちと不安が入りまじって、身体全体が熱くなっていたことを今でも覚えています」

 Nさんは講義が終わると提出を義務づけられた出席レポートをさっと書いて、身を隠すようにして講堂を後にした。
 それ以後、Nさんは友人対策のために心ならずも「CARPを辞めた」と周囲に公言せざるを得なくなった。
 問題は、この「レポート」である。
「生活環境論」講義を聴講した感想や自己体験の記述は、そのまま、本人の思想・意識調査の回答になるばかりか、友人に「カルト」関係者がいないか等を“密告”する機能を果たしているからだ。
 “密告”によってCARPに関わる学生をあぶり出す――。 <注6>

 
まさに、その通りだった。Nさんは、友人が書いた「(CARPに)関わっていそうな友達がいる」という「レポート」によって、Y教授に目をつけられた。
 Y教授はさっそくこの友人を執拗にメール尋問した末に、Nさんが大阪大CARPに属していた事実を突きとめたのである。
 大学教授がそこまでやるか! 大学教授の仕事とは何か! と問わざるをえない。
 しかしこの時は、その友人が「Nさんは先生の講義を聞いてCARPを辞めた」と証言してくれたために事なきをえたという。
 大学の教授が、本人の友達を監視役に使って生徒の個人情報を探る。そんなことがあっていいものだろうか。あまりにも嫌らしい方法ではないのか。
 
愛媛大学ビラ
愛媛大学の掲示板に貼り出された文章。カープの抗議によって撤去されたという。岡山大学ビラ
岡山大学のホームページから<注7>

密告強要し退会を迫る

 Nさんの心に言い知れぬ幻滅と不安が湧きあがった。
 そして、それから数力月後、真夏の日差しがジリジリと照りつける午後、NさんはY教授の部屋に連れていかれた。
 Y教授は“疑惑人”としてNさんを忘れていなかったのである。
 数カ月の観察と監視を続けた後、直接尋問のために担任を使って呼びつけた。
 「お友達から(あなたの話を)聞いてね…。もう(CARPには)行ってない? 気になった子には、呼んで話を聞いてるんだよね」
 Y教授が、Nさんの目をジッと覗きこむ。
 Nさんは緊張しつつも落ち着いて「CARPとの関係は断った」と返答するが、Y教授は執拗だった。
 「誰に(勧誘の)声をかけられたの? そう…、その人、阪大生じゃなくてM大生なんだよね。その人はご両親も統一教会なんだ」
 Y教授は既にNさんを勧誘した人物を突きとめておいて、素知らぬふりでNさんの“供述”の信憑性を確かめる。
「辞めるといってから(阪大CARPは)、しつこく連絡してこない? この団体はしつこくなくて、いさぎよいんだよね」
 しかし、Y教授の尋問の狙いは、NさんのCARP退会を確認するためだけではなかった。突然、話題を変えた。
あなた、他に(CARPに)関わっている人を知らない?
 案の定、Nさんに“密告”を迫る。“密告者”にしたてる。
 それが、NさんのCARP退会を確認する“踏み絵”であるとともに、Nさんの“密告情報”から大阪大CARPのメンバーをイモヅル式に割り出して、退会に追いこむ目的であることは明らかだった。

 「Aさんは?」
 「Bさんは?」
 「Cさんは?」

 一人一人の名前を挙げて、Y教授の追及が続く。
 Nさんの目をジッと覗きこんだままだ。
 正直、怖かった。
 だが、ここで目をそらせれば疑われる。
 Nさんは必死に平静を保ってY教授の目を見つめ返し続けた。
 Nさんの証言である。

 「Cさんについては、他の人よりも特に何度も何度もしつこく聞かれました。
 でも、本当に聞いたことのない名字だったので、自信をもって『知らない』と答えました。
 後で考えると、『Cさん』は(CARPに)つながっていた先輩ではなかったかと思います。
 一度だけ、その先輩が
 『自分の後に続く子(注・CARP後輩のこと)には同じ道を通過させたくないんだ』
 と悔しそうに話すのを聞いたことがあります」
 
 新入生全員にマイノリティ宗教批判の聴講と、“内心”告白を義務づける非道さ。
 サークル情報の“密告”まで強要する大学とは、いったいいかなる大学なのか。
 公然たる大学アカデミックハラスメントパワーハラスメントの卑劣さに心底、憤りと失望を禁じ得ない。
 しかしながら、Nさんのケースはまだ軽度で、これが、自分の信仰を貫くメンバーへの“迫害”となると、大学の信教の自由侵害、人権揉潤はますます苛酷なものになる。
 

<注1>〔タイトルの注〕ゲーペーウー(GPU)は旧ソ連のレーニン、スターリン下の秘密警察。スターリンは、トロツキーやキーロフなどの政敵たちや党内反対派を殺すためにGPUを用いた。また、GPUは圧制に抵抗する民衆や外国人を弾圧し、次々と刑場や強制収容所に送った。一説には3000万人が虐殺されたと言われているが、遺体の発掘調査がいまだ終っていないので、数は不明。
 ちなみに、ヒットラーのナチス政権が虐殺した人数は100万~150万人(ほぼ確定数値)

 話を元に。今回の記事の文脈で言えば、思想改造を目的とする強制収容所は「脱会させるための監禁マンション」といっていい。
 これは決して比喩的とか象徴的に言っているわけではない。両者を比較すれば、近似値性はきわめて高い。

<注2>大阪大学のGPUことY教授とは、大阪大学の大和谷 厚(やまとだに・あつし)氏のこと。経歴は、以下の通り。
1974年03月:大阪大学 医学部 医学科 卒業
1978年03月:大阪大学 医学研究科 生理系専攻 修了
1978年04月 ~ 1983年10月:大阪大学助手
1990年04月01日 ~ 1994年03月31日:医学部助教授
1994年04月01日 ~ 2003年03月31日:医学部教授
2006年04月 ~ :大阪大学総長補佐

雑感その1・ネットによれば、大和谷氏の専門は抗ヒスタミン。
 海外を含め学術誌にはいろいろ論文を書いているけど(あたりまえだ!国税が投入されている大阪大学の教授なんだから)、欧米の一流雑誌には寄稿されていないようだ。『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』とか『ランセット』とか『BMJ』 (British Medical Journal) とか。

雑感その2・何が言いたいのか。
 大学のカルト対策をやっている人びとは、学問的業績があまりないという点で共通しているということだ。
 ふつうに考えれば、学問的な評価(研究者)、優秀な学生を輩出(教育者)という2つが高く評価されて、学内での評価(出世)が高まっていくもの。ところが、さほどに研究の成果があがらない人が学内で出世するためには、大学の運営で手っとり早く実績をあげる・つまり大学人がよくわからない「カルト対策」で活躍する。
 その典型がカルト対策の手腕によって、総長補佐になった大和谷氏だと思う。 
  
雑感その3大阪大学 のサイトを開くと、大和谷氏はハラスメント室長。学内のハラスメント対策の担当者として総長を補佐しているようだ。
 これを知って、思わずのけぞった。

「ハラスメント」にはいくつかの種類があるが、←サイトによれば、
アカデミック・ハラスメント研究教育の場における権力を利用した嫌がらせです。嫌がらせを意図した場合はもちろん、上位にある者が意図せずに行った発言・行動も含まれます。
パワー・ハラスメント職務上上位にある者が、本人が意識する、しないにかかわらず、その地位及び職務上の権限を背景に人権を侵害する発言・行動で相手(部下など)に精神的な苦痛を与えることです。
キャンパスハラスメント各種ハラスメントのうち、キャンパスでの人間関係において学生に対し行われるハラスメントです。
  と定義されている。
 
 室生氏の記事が事実だとすれば(記事への抗議はなかったそうだ)、大和谷氏の行為はハラスメント以外の何物でもない。
「大和谷被害」を受けた学生が思い余ってハラスメント室のドアを開けると、室長椅子にゆったりと座っている大和谷総長補佐がにこやかに待ち受けている。まるで漫画である。
 先の旧ソ連の例でいえば、ソ連の人権擁護室長に秘密警察長官がなっているのと同じである。

雑感その4・大学の「宗教迫害」を私が憂えるのは、迫害を受けているのがカープだからではない。大学の気に入らない団体(政治的団体を含む)に加入している学生、あるいは大学の気に入らない思想・信条を抱いている学生がいつなんどき、ハラスメント(弾圧)を受けるかわからないからだ。
 ましてや、ハラスメント室長に、ハラスメントの加害者がなっていた場合、もう歯止めがきかないのだ。
 これに関連していえば、日本共産党は機関誌でカープ批判を行っているが、同党の青年組織・民青に加盟している学生もハラスメントを受けているのに、と思うと滑稽極まりない。

 政治もダメ、宗教もダメ、過激な芸術活動もダメ。自由が大学から消えていくと、閉塞感漂うキャンパスとなり、大麻が横行することになる。こうした単純なことがどうしてわからないのか。知性の劣化を感じてしまう。
 その昔、摂理に足を踏み入れかかった東京理科大の学生に話を聞いたことがある。
「大学で流行っているのはコンパばかり。真面目な話を交わしたいのにそうした場所がまるでなかった。それで、誘われて・・・」
  

<注3>千葉大のM教授とは宮野モモコ氏。音楽の先生。学問的にパッとしないので、経歴はパス。パッとしないから、カルト対策=ハラスメントに猪突猛進といったところか。偏見かもしれませんが。

<注4>私立・福岡大学のK教授とは勝山吉章(よしあき)氏。私と同じ憲法擁護論者のようだが、ならばレクチャーを受けたい。「信仰の自由」と「福岡大学内で信仰の自由を認めないこと」との法的整合性について。

<注5> 大和谷先生に「カルト」「マインドコントロール」のご高説をうかがいたいものである。
 フランスの議会が膨大な時間とお金をかけて、調査・研究をした結果、結局のところ、カルトの定義はできず、「セクト基準」しか提示することができなかったのだから。

 ちなみに、私は反統一陣営のシンボル・浅見定雄氏とのやりとりを踏まえて、「カルト」用語を使う場合、次のように書くことにしている。『婦人公論』で「カルトの子その後」を連載したときの、編集者の囲み注釈記事である。

「カルト」という用語には確立された定義は存在しないが、この連載に登場する団体を一言で表現するため、筆者は「組織や個人がある教えを絶対だと教え込み、それを実践させる過程で人権侵害や違法行為を引き起こす集団である」という定義のもとに使用している。しかし、筆者はこれも十全とないと考えていることを付記しておく。

 なぜ、十全でないのか。この定義だといわゆる原子力村は巨大カルト集団ということになってしまうからだ。また、この転載記事を読めば、まさに大学はカルトそのものということになる。
 しかし、「原子力村はカルト集団だ」と言っても、なにも言ったことにはならない!から、カルトという言葉は使いたくない。オウムの3人の信者が相次いで逮捕されたが、マスコミは「カルト」用語をほとんど使っていない。「オウムがカルトだ」と言っても、何の意味もない言葉だということを学習したからだ。

  繰り返しになるが、カルトを「邪悪な小集団」とした場合、「オウムは邪悪な小集団(カルト)だ」「カープは邪悪な小集団(カルト)だ」といっても、それはたんなるラベリングに過ぎない。問題はどう邪悪なのかを具体的に語るのでなければ、何の意味もないのだ。
(キリスト教の牧師から娘がレイプ被害を受けた母親が「A教会はカルトだ、B牧師はカルトだと言っても、それは教会、牧師の問題点をかえって糊塗することになる」と語っていたのは、正鵠を射ている)

 かつてのオウム真理教が邪悪であったのは、サリン事件で十分に立証されている。だから、今さらオウムは邪悪だ、カルトだとレッテルを貼る必要はない。
 では、カープはどうか。
 どこが邪悪なのか。知性が劣化している教条的な大学人はカープそのものではなく、法人格が別の、カープの親的組織である統一教会が30年前前に“霊感商法”を行っていたことを、大学の必須講座などで繰り返し述べているようだけど、カープの何が問題なのか、まるで語っていないのだ。
 それでいて、そうしたことには目をつむり、「カープはカルト」とマントラを唱え続ける。知性が劣化していると感じるのは当然だろう。

「A団体はカルトだ」とネットで書いた人が名誉毀損で刑事、民事裁判で敗訴(差別的言辞と認定)していることを、大学の教職員諸君は知るべきである。知性の劣化どころか、社会オンチとさえ言っていいだろう。 

 始末におえないのは、「カルトは~」「カルトは~」と、「カルト」用語を使ってしゃべれば、それで何か立派なことを話しているような気分になる、薄っぺらな人たちだ。その代表格は、テレビと記者会員大好き弁護士の紀藤正樹氏だろう。自由報道協会の記者会見で、「みんなはカルトが何か分かっていないんだ!」と絶叫したとか。まるで漫画の一コマである。

 この記者会見に参加した「東洋医」さんによれば、紀藤氏やカルト新聞の記者は会見中に「被害を出している団体だからカルトだ」と定義したという。ならば、日本弁護士連合会(日弁連)は日本でも有数なカルト集団と規定することができる。
 日弁連の機関月刊誌には毎月、被害をもたらした弁護士のことが報告されている。この2年間だけでも160人もの弁護士が加害者として認定された。なかには逮捕された弁護士もいる。
 カルトを被害を出している団体とするなら、日弁連はカルトであり、日弁連に所属する紀藤氏はカルト弁護士ということになる。彼はロジック的思考が苦手のようだ。
 
【参照記事】「カルトって何ですか?」。一部文字化けあり。「?」は「-」ないし「~」と読み替えてください。
【必読記事】「やや日刊カルト新聞という最凶カルト」
 

<注6>国民を弾圧した旧社会主義国のやり方と同じである。【参考文献】『アルバート街の子どもたち』(これは密告制度のことをテーマにしている)。『フルシチョフの秘密報告』 (スターリン批判の基礎的テキスト)

 Y教授が、デスクに山積みにしたレポート(思想調査レポートのこと)を指しながら、「こうやってレポートを毎年ためているだよねぇ」とNさんの目をジッと覗きこむ。
 「気になった子には、呼んで話を聞いているんだよね」
 口調は穏やかだが、目は笑っていない。外は蒸し風呂のような暑さ。学科長室の冷房のせいではなく、Nさんの背筋を冷たいものが流れた――。


 これを読んで、『秘密報告』の一節を思い出した。

 スターリンはまるで人を信用しない人間でした。つまり彼は病的なほど疑り深かったのです。われわれはこのことを彼と一緒にやった仕事から知っています。彼は誰かのほうに見て、こう言ったものです。
「どういうわけで今日、お前はまっすぐ私のほうを見ないのだ?」
 あるいは、
「どういうわけで今日、お前はそっぽを向いて、私の眼を見ようとしないのだ?」
 といった具合です。(略)
 彼はいたるところに「敵」「偽善者」「スパイ」を見たのであります。
(講談社学術文庫、70~71頁)

 スターリンは国民を、大和谷氏は学生を管理する。
 スターリンは、医師や臨床心理学者を重宝した。
 大和谷氏は医師である。彼に限らず、大学のカルト対策を担うのは医学、心理学の教員が多い。そのことからも1930年代のソ連をことが想起されてならないのだ。

<注7>その昔、高校時代の頃、反動的な校長や生徒指導大好き教員が、民青や新左翼に入ってはいけないと露骨に指導していた。当時の高校生は飼い馴らされた羊ではなかったから、書店で左翼の本や機関誌を読んで、事の是非を自分たちで判断しようとしていた。高校生たちは、休み時間に、左翼がいい・悪いで議論した。 いま流行りの言葉で言えば、リテラシー能力の向上につながったと思う。

 岡山大学は私の高校時代の高校レベル以下である。
 統一教会がイカンという情報をネットで流すのなら、少なくとも、同団体やカープの公式サイトもリンクすべきである。そうすれば、大学生たちは比較検討し、さらに情報を収集し、事の是非を判断する。
 今の大学は、学生が自分たちで考え、判断できないようにしている。知の頽廃といっていい。そのことがどうして理解できないのか不思議でならない。きっと、教員の知も退化していることなのだろう。


-続く-
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コメント

危険

<Y教授が、デスクに山積みにしたレポートを指しながら、「こうやってレポートを毎年ためているだよねぇ」とNさんの目をジッと覗きこむ>
<Y教授の尋問の狙いは、NさんのCARP退会を確認するためだけではなかった。突然、話題を変えた。「あなた、他に(CARPに)関わっている人を知らない?」>
<「Aさんは?」「Bさんは?」「Cさんは?」
 一人一人の名前を挙げて、Y教授の追及が続く。Nさんの目をジッと覗きこんだままだ。
 正直、怖かった。だが、ここで目をそらせれば疑われる。Nさんは必死に平静を保ってY教授の目を見つめ返し続けた>

こんなことが起きているんですか!!!
びっくりです。怖い。

昔はよく、CARP=統一協会=勝共連合に気をつけろ、と書いた看板を左翼がかった学生自治会が校内に張り出していたもんですが、なんと、国立大学の医学部教授で、学長室付の人間が思想調査・密告強要までして、CARP学生の根絶を行っているとは!!!

大和谷厚教授を学長室付にしているということは、大阪大学のトップ(平野俊夫総長)も同じ考え方(CARP、統一教会嫌い)なのでしょう。
この行為は明らかにハラスメント、信仰の自由を蹂躙する行為です。国立大学のトップがこんなことまで分からないのか?!

恐ろしすぎる現実。「知性の劣化どころか、社会オンチ」どころか、危険です。

恐ろしい。まさか、大学界では共産化が進行しているのか。まじで、ぞっとする現実です。

紀藤正樹弁護士の仮面を剥ぐ

 ブログの<注5> で、カルト弁護士紀藤氏のことに触れましたが、その紀藤氏のイカサマぶりが、Yoshiさんのブログで、余すところなく暴露されました。
http://humanrightslink.seesaa.net/article/276483965.html

 紀藤氏がいかに平然と嘘をつく弁護士か理解できると思います。

 事実をねじ曲げても裁判に勝ちたいと思う人は、どうぞ紀藤氏のリンク法律事務所を訪問してください。
 事実をねじ曲げてまで勝ちたいとは思わない、事実をもとに裁判官の判断を仰ぎたいと考える方は、訪問しないほうがいいと思います。

マインドコントロール、その他のアカハラ

どんなアカハラが全国の大学で起こっているのか
http://www.naah.jp/kenkyu/akaharajirei9408.pdf
マインドコントロールについてユーチューブ魚谷氏のホームページから
http://suotani.com/movie/mchihan

参考になると思います。

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