『棄教を目的とした拉致と拘束』(人権報告-プロローグ) 

資料(9)


海外の人権派から日本の拉致監禁問題に鋭い批判!

 これから「国境なき人権」が発表した『日本/棄教を目的とした拉致と拘束』(以下、ときに「人権報告」と表現する)を、全文公開していく。

原文の英語版はhttp://www.hrwf.org/images/reports/2012/1231%20report%20final%20eng.pdf
日本語版はhttp://www.hrwf.org/images/reports/2012/1231%20report%20final%20jap.pdf

 レポートの分量は新書一冊分。それをいきなりアップしていけば、途中で<この団体は一体どういう団体なのか>疑問になるはず。

 そこで、公開する前に、若干の予備知識的なことを他のブログに依拠し書いておく。

国境なき人権とは?
英語では、Human Rights Without Frontiers、その頭文字を取りHRWFとも呼ばれる。1988年にBrussels-Human Rights と言う名前で発足し、1997年に現在の名前になった。人権侵害と思われる個別の案件に対し独自の調査を行い報告書を発表している。北朝鮮、中国、ロシア、カンボジア等々、世界中の人権問題を厳しく追及している。

これはYoshi Fujiwaraさんのブログからの引用。http://humanrightslink.seesaa.net/article/246944315.html


 これまでにどんな報告をしてきたのか。

「国境なき人権」や同代表の「Willy Fautre」に関するネット上の情報は以下の通りです。

1.国際的な非営利団体の「ユナイテッド・フォー・ヒューマンライツ(UHR)」のウェブサイト(日本語版)で、「さまざまな人権団体」の一つとして、アムネスティー・インターナショナル、児童擁護基金、人権活動センター、ヒューマン・ライツ・ウォッチ、全米有色人地位向上協会、サイモン・ウィーゼンタール・センターなどの著名な人権団体と共に、「民間団体」の一つとして紹介されています。以下のウェブサイトを参照:
http://jp.humanrights.com/voices-for-human-rights/human-rights-organizations/non-governmental.html

2.中国の法輪功修練者が、「生体臓器狩り」という人権侵害を受けていることを強く非難する活動をしています(2009年)。その活動を報告したウェブサイトの中で、国境なき人権の代表であうrウィリー氏は、1970年代から共産党国家における「人権と信仰の自由」の推進に尽力してきたと紹介されています。以下のウェブサイトを参照:
http://www.minghui.jp/2009/12/23/mh255014.html

3.北朝鮮に対する国連人権理事会の「普遍的・定期的レビュー」が行われるに当たり、2009年4月20日に、「国境なき人権」は「北朝鮮難民救援基金」と連名で報告書を提出し、北朝鮮が政治的、社会的、経済的な国民の基本的人権を守っていないことを非難すると同時に、国際社会と協調することを北朝鮮政府に強く要求しています。以下のウェブサイトを参照:
http://www.asahi-net.or.jp/~fe6h-ktu/topics090801.htm

4.韓国政府が国内在住の中国人法輪功学習者を中国に強制送還したことに対して、国境なき人権代表のウィリー・フォートレ氏が2011年9月20日に韓国政府を批判している映像が、Youtubeで流されています。そこでは、「ベルギーに本部を置く国境なき人権インターナショナル(HRWF)のウィリー主席は、長年共産国家の人権状況の改善に尽力しています」と紹介されています。


5.韓国においてエホバの証人が、良心的兵役拒否の権利を侵害されている実態を調査し、韓国の人権状況を批判しています。以下のウェブサイトを参照:
http://blog.goo.ne.jp/1914end/e/0554759d7d7fb6d2895eb17e0d031383

これは「全国拉致監禁・強制改宗被害者の会」からの引用。http://kidnapping.jp/news/20120222.html



 前出のYoshi Fujiwaraさんが読み方のアドバイスをしているので、それも紹介しておく。
 実にユニークな一文である。


国境なき人権 (Human Rights Without Frontiers int’l = HRWF:本部 ベルギー、ブリュッセル)が、60ページ以上に及ぶ日本の拉致監禁に関するレポート(英語2011年12月31日付)をウェブサイトで発表したことは、当ブログでも、すでに報じた。先日、その完全日本語版も「国境なき人権」にアップされた。

http://www.hrwf.org/images/reports/2012/1231%20report%20final%20jap.pdf

原文もそうだが、日本語のレポートも60ページを越えるものになっている。発表されたのは、数日前のことなので、すでに読まれた方も多いと思う。忙しい人は、第二章の「現地調査の報告」から始めてもいいと思う。

第二章の前半、「現地調査の報告」内に現れてくる、人物名を紹介したい。もし、2年2ヶ月前(2009年の暮れか、2010年のはじめ)なら、私、これらの名前のうち、2名しか分からなかった。一人は、桜田淳子さんと、もう一人は、山崎浩子さんだ。数名(高山正治牧師、米本和広さん等)を除いて、会ったこともない人ばかりだが、今なら、名前で、どのような人なのか、だいたい分かるようになった。自分でも、2年間で、えらいたくさんの事を学習したもんだと、ふと思った。

(敬称略、イニシャル含)
アーロン・ローズ:調査官
ビクトリア・パーカー:調査官
ウィリー・フォートレ:調査官
ハンス・ノート:調査官
米本和広:フリーのジャーナリスト
田口民也:「統一教会、救出とリハビリテーション」著者。元統一教会修練所長、2002年死去。
宿谷麻子:拉致監禁被害者
高須美佐子:拉致監禁被害者
中島裕美:拉致監禁被害者
高澤守:「独立系」福音派教会、キリスト教神戸真教会牧師
富澤裕子:拉致監禁被害者
寺田こずえ:拉致監禁被害者
尾島淳義:福音ルーテル教会執事
森山諭:荻窪栄光教会(日本イエスキリスト教団)牧師、1996年死去。
山崎浩子:新体操選手
桜田淳子:アイドル歌手・女優
西田公昭:マインドコントール研究者
宮村峻:脱会カウンセラー、広告代理店経営者
吉村正:京都大学工学部土木課卒、拉致監禁被害者
東條勉・久美子:拉致監禁被害者
清水与志雄:日本基督教団、行田教会牧師、元統一教会員。
宇佐美隆:拉致監禁被害者と婚約
美山きよみ:拉致監禁被害者、一度、本気で棄教し、後、その教会に戻る
S.S.:拉致監禁被害者、エホバの証人の信者
川嶋英雄:拉致監禁被害者
原さゆり:拉致監禁被害者
松永やす智(とも):新潟福音キリスト教会(日本同盟基督教団)牧師
船田武雄:京都聖徒教会(日本イエス・キリスト教団)牧師
平岡正幸:日本福音ルーテル教会牧師。2009年死去。
高山正治:倉敷めぐみ教会(日本同盟基督教団)牧師。
黒鳥栄(女性):戸塚教会(日本基督教団)牧師。
パスカル・ズィヴィ:羊ヶ丘教会(日本イエス・キリスト教団)信徒、「マインド・コントロールからの脱出」著者。
Y.K.:拉致監禁被害者、エホバの証人の女性信者
H.K.:拉致監禁被害者
桧田仁:国会議員
田中節夫:警察庁長官
林則清:警察庁刑事局長
古田佑紀:法務省刑事局長
石川美津子:拉致監禁被害者
秋元司:参議院決算委員会の委員
A.S.:拉致監禁被害者
田代光恵:拉致監禁被害者
大久保朋子:拉致監禁被害者
美馬秀夫:拉致監禁被害者
後藤富五郎:脱会カウンセラー
元木恵美子:拉致監禁被害者
今利理絵:拉致監禁被害者
片桐名美子:拉致監禁被害者
池本桂子:「宗教からの強制的ディプログラミングと精神衛生:PTSD事例報告」発表
中村雅一:同上
S.N.:拉致監禁被害者
樹村トミコ:拉致監禁被害者の母親
こよみ:拉致監禁被害者


これだけの実名を出すからには、「国境なき人権」も、真剣に調査をしたうえでのことだろう。「国境なき人権」が、被害者に会って、その証言だけを紹介しているのではない。裁判でのやり取りも紹介しながら、拉致監禁の事実に迫っている。

気持ち的に反カルト・反統一教会の立場に立っている人たちで、「拉致監禁なんて、統一教会がそう言っているだけだろう」と、思っている人たちに是非読んでもらいたい。別に、将来においても、反統一教会の視点を変える必要は一切ない。

あるいは、もしかしたら、以前に、拉致監禁され、そのまま、教会を脱会した人も、そのような体験を心の奥底にしまったまま、この記事を読んでいるかもしれない。そういう人にも、是非読んで頂きたい。(ただ、精神的に苦しくなることもあるので、注意して欲しい。)



 なお、私も「国境なき人権」代表のウィリー・フォートレさんのヒアリング調査に協力している。

 外国人からインタビューを受けたのは、これで2回目のこと。1回目はアメリカ国務省の役人からであった。短時間だったため、私が話したのはごくわずか。国務省の役人は、後藤徹氏以外の拉致監禁体験者に取材していないように見受けられ、彼らの『宗教の自由報告書』は端からおざなりなものであることが予想された。

【関連記事】
「カルト新聞と主筆様を評す(8)」
「カルト新聞と主筆様を評す(補足編)」
 

 余談になるが、インタビュールームに入ると、イギリスの宗教学者、イアン・リーダーさんが同席していて、少々驚いた。
 というのは、2000年頃のことだったと思うが、イアン・リーダーさんのインタビューを受けたことがあったからだ。当時はランカスター大学の宗教学教授。(その後、マンチェスター大学の日本学教授。現在は古巣に戻っているようである)
 そのときのテーマは、私が『洗脳の楽園』で詳述したヤマギシ会についてであった。ひとしきり、説明したあと、私も質問した。
「イギリスではセクトと呼ばれる団体の信者に対して、今でもディプログラミング(強制説得)が行われているのか」
 答えはノー。日本では今でも行われていると説明すると、「えっ!」と仰天されてしまった。

 そのとき(10数年前)の、イアン・リーダーさんが部屋にいたのだから、私が驚いたのも当然だろう。
 日本語がペラペラの彼がいたおかけで、ウィリー・フォートレーさんとのやりとりはスムーズだった。

 報告文では私に対する評価が過大になされているが、少々割り引いて読んでいただきたい。


-続く-
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コメント

人権団体の活動についての疑問

こちらに記載されている人権団体は、大変立派な活動をされているようですが、残念に思うのはいずれも調査、勧告に留まる点です。

その勧告を受けて、子供を救いたいと思う家族を「正しい方法」で助けるための活動をしてくれる団体はいるのでしょうか。

子供は自分の判断で入信したのだから「子供を救いたい」と思うこと自体が間違いでしょうか?
  • [2012/03/05 01:17]
  • URL |
  • 新興宗教全てが嫌い
  • [ 編集 ]
  • TOP ▲

疑問につて

子供を救いたいとおもったら、まず自分で出来る限りその団体について調べてみたらいいと思います。今はその気になればいろいろな情報が手に入ります。その時、誰かのいうことを唯、鵜呑みにしないでいろいろな方面から検証してみることも大切だと思います。
「敵を知って、己を知れば100戦危うからず」です。

Re: 人権団体の活動についての疑問

「新興宗教全てが嫌い」さん

>その勧告を受けて、子供を救いたいと思う家族を「正しい方法」で助けるための活動をしてくれる団体はいるのでしょうか。

 残念ながら、日本にはないですね。
 セクト活動に厳しいヨーロッパの場合、そのような相談窓口はあるようですが・・・。
 ただし、20年弱前の朝日新聞の池田記者が書いた記事で知ったぐらいですが。

 少なくとも、日本には価値中立的な相談機関はないと思います。あれば、ぼくのところに相談があった場合、そこにつなげます。

>子供は自分の判断で入信したのだから「子供を救いたい」と思うこと自体が間違いでしょうか?

 これは異な発想、問題提起です。
 否定する人なんか誰もいないでしょう。

(追記:つぶやき)このような発想のコメントがあるということは、私のブログの記事の書き方が良くないということか。私は「追剥献金」で、心がザラついているというのに。ブツブツ。

情報を追加

 アメリカ国務省の調査のことを本文に加筆しておきました。

 再び「新興宗教全てが嫌い」さんに。
「子どもを救いたいと思うことが間違い」だと思うような人は誰もいないし、これから連載する人権報告書のどこにもそのようなことは書かれていません。

「子どもを救いたいと思う親の気持ち」と、「ディプログラマーを使って子どもを拉致監禁すること」とは、別次元のことです。峻別して考えなければなりません。

 オウムにしろ、親鸞会、顕正会などにしろ、親は子どもをやめさせたいと考えています。しかし、ディプログラミングを実行してはいません。

 また、以前のコメントでも書いた通り、統一教会員で退会した人たちの圧倒的多くが自主脱会者(自発的自然退会者)です。

 元教会員が様々なブログを開設していますが、記事を読めばみな自主脱会者です。
 元教会員で積極的に反統一運動に関わっている牧師も、すべて自主脱会者です。

 清水牧師の場合、「あなたは自主脱会したのに、どうして保護説得をするのか」と質問されると、「俺は頭が良かったから自主脱会できたが、そうでない(頭が悪い)教会員は、保護説得するしかないのだ」と回答しています。

 青年教会員の場合、親の説得が功を奏したケースも少なくないと思われます。

国境なき人権 感想

私も「国境なき人権」のインタビューを受けた一人です。こうして、レポートになったものを見ることができて感謝です。
最後の”「国境なき人権」からの勧告”の部分は、日本政府や警察に対して、日本と世界の市民団体やマスコミに対して、はっきりと、問題点を指摘しています。
とくに国際社会に対しての部分を読みながら、自分の国の中で起きている人権侵害問題に無感覚では、人権に対する意識が高まっていく国際社会の中でいつか恥ずかしい思いをするんじゃないかと思いました。
注釈54の部分で、”反カルト運動側の見解を知ろうとしたが回答を得られなかった”とあります。この調査をする際に拉致監禁推進派の人たちとは一人もインタビューできなかったのでしょうか??できなかったのか、しなかったのかは分かりませんが、、、。もしもインタビューを拒んだのだとしたら、どういう理由なのか知りたいところです。




Re: 国境なき人権 感想

>注釈54の部分で、”反カルト運動側の見解を知ろうとしたが回答を得られなかった”とあります。この調査をする際に拉致監禁推進派の人たちとは一人もインタビューできなかったのでしょうか??

フォートレ氏の努力にも変わらず、インタビューできませんでした。
そのあたりについては、次号「財界にっぽん」(5月号)に書きます。

                                                                                      

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