神戸真教会・高澤牧師と謝礼金の怪
“救出カウンセラー”の素顔(13)
ニュース(29)
※この記事は2つのカテゴリーに保存したいために、見出しは異なりますが、同じ記事を2つ流しています。コメントをいただけるのでしたら、“救出カウンセラー”の素顔(13)のほうにお願いいたします。
「お知らせ(23)」で書きましたが、5月の連休中、拉致監禁事件は一件もありませんでしたが、未遂事件が発生していました。今回はその事件の詳細と、脱会成功の謝礼金に関することを書いておきます。
神戸に住むTSさん(57)は、20年前に統一教会に入信した既婚女性である。
夫は妻が統一教会員であることを知っており、反対しながらもこれまで黙認する態度だった。
拉致監禁が計画されたのは、娘がキリスト教、クライスト東神戸リバイバルチャペルに入信したことがきっかけとなった。
娘は、母親のことを同チャペルの大竹哲也牧師に相談した。
大竹氏は、神戸真教会の高澤守牧師を紹介した。
高澤氏と娘は、保護説得の実行をしぶる夫を説得した。
夫がこの説得を受け入れたことによって、拉致監禁計画の具体化がスタートした。
夫と娘は、統一教会の行事などに積極的に参加し、TSさんの警戒心を解く一方、新大阪駅から徒歩10分のところにマンションを借りた。(注1)
実行日は連休明けの5月15日と決まった。
TSさんがこの計画に気づいた経緯は省略するが、驚いたTSさんは慌てて家から緊急避難(家出)し、教会の責任者と一緒に、5月5日に地元の垂水警察署に出向いた。
警察は、責任者とTSさんを別々の部屋で事情聴取。TSさんには「家族で話し合いなさい」というだけで、何の対策も取ろうとしなかった。
そればかりか、警察署から出ようとするのを妨げられ、夫の元に戻そうとする動きを示したのである。
夫のところに戻れば、拉致監禁が待っている。怖くなったTSさんは弁護士に連絡し、弁護士から警察に電話してもらった。それによって、ようやく“警察から解放”された。
翌6日には、大阪法務局人権擁護部を訪問した。
5月11日、TSさんたちは再び垂水署を訪れ、「自分と連絡が取れなくなった場合は捜索して欲しい」旨の要望書を手渡した。弁護士が介在していることでまずいと思ったのか、警察は夫を署に呼び、警官立ち会いのもとで、妻に「拉致監禁はしない」ことを口頭で約束させた(文書での約束には、夫は難色を示した)。
これが未遂事件の概要である。私の知る限り、警察がある程度介入した初めてのケースである。(注2)
なお、現在、TSさんは自宅に戻り、前と同じような生活に戻っている。
保護説得を成功させることができなかった高澤守牧師は、イエス・キリスト(彼の頭の中にある高澤流イエスさん)から褒められず、また謝礼金も受け取ることができなかった? まあ、くたびれ損だったわけだ。
話をこの未遂事件から、謝礼金のことに転じる。
牧師がもらう謝礼金は、どこに「収入」として計上されているかというテーマである。
高澤牧師は、寺田こずえさんから訴えられた裁判(『我らの不快な隣人』184?185頁で、謝礼金(支援金)の存在を認め、教会の会計に入れていると証言した。保護説得は、牧師個人の活動ではなく、牧会としての活動だとしているのだから(異端派を正統派にする)、当然の会計処理である。
もっとも、牧会活動というのであれば、無償でやるべきなのだが、ここではこのことに触れない。(注3)
ところが、高澤牧師は謝礼金をほんとうに教会の会計に計上しているのか、疑わしくなってきた。
ここに、「尊い主の御名を賛美いたします」で始まる神戸真教会新築の支援金要請を訴えた手紙(3月23日付)がある。
高澤牧師が、脱会説得に成功した信者の家族(神戸真教会に通う人以外)にあてた手紙がある。以下、一部を引用しておく。
なお、手紙は約200通郵送され、それを受け取った方から私のところに郵送されてきたものである。
神戸真教会の全景。脱会の意思を示した教会員はこの建物の2階に宿泊し、正統派クリスチャンになるべく改宗教育を受けてきた。画像をクリックすれば、拡大します。
「このたび突然のことで恐縮ですが、私共の教会の会堂新築工事のための資金のご支援とご協力をお願いするためにお便りさせて頂きました」
「私共の教会建物は戦前に新築されたものを増改築しながら今日まで維持して参りました。(略)
しかし、長年にわたる建物全体の老朽化には方策もなく、教会員一同、祈りをもって新教会堂建築のために力を注ぐことになりました。牧師館の建物も取り壊して一体建築案も出されましたが、そうなると億単位の資金が必要となります」
牧師館は800万円かけて改修したことを報告したあと、
「私共の教会活動の特徴として統一教会やその他のカルトからの救出を行っておりますため、救出後のリハビリルームと宿泊施設等も必要なため、諸設備を併設して一階二階を合わせて282㎡ほど(延べ床面積)の総工事となりまして、目標工事額に約1500万円が不足の現状です」(注4)
一読すれば、何の変哲もないカンパ要請文である。
統一教会信者を脱会させた家族に、教会あるいは“リハビリ”施設の新築資金を無心するのは、高澤牧師に限った話ではない。
松永堡智牧師の新津福音キリスト教会然り、川崎経子氏が牧師を務めていた都留市の谷村教会然り、川崎牧師が所長を努める“リハビリ施設”「いのちの家」(←実物ではなくイメージ写真)、倉敷めぐみキリスト教会・高山正治牧師の”リハビリ施設”「カナン」、黒鳥栄牧師の戸塚教会(牧師館も同時期に新築)然りである。
このように綴っていると、漫才コンビ・セントルイスのその昔のギャグ「田園調布に家が建つ」を思い出す。それをもじれば、統一教会員を脱会させて、正統派プロテスタントの教会を新しくしよう ということになろうか。
話を戻す。いま問題にしたいのは、無心のことではない。謝礼金の行方である。
前述した裁判で、高澤氏は「これまで脱会説得したのは約500人」と証言している(2003年段階)。
昨年の09年には、神戸真教会を訪問した人に「800人」と話している。
なんだかオーバーに吹聴しているようなきらいがないでもないが、本人の言葉だから、信じるしかない。
1家族あたりの謝礼金は不明だが、これまでの取材からすれば、最低に見積もって、平均30万円といったところではないか。
そうだとすれば、30万円×800人=2億4000万円だ。もっと低く見積もって20万円とすれば1億6000万円である。いや、良心的な高澤さんのことだから、10万円しか受け取ろうとしないできたのかもしれない。そうだとしても、8000万円だ。
神戸真教会の昔からの悲願は、教会の新築だったことからすれば、当然、謝礼金は教会の会計に新築準備金としてプールされていなければならないはずだ。
これまでの謝礼金は、いったい、どこに消えてしまったのか。
私は、すべてか一部かはともかく、謝礼金が高澤牧師個人の懐に入ったのではないかと穿(うが)つ。以下に述べる情報は、神戸真教会から去った信徒(元統一教会員)から寄せられたものである。
それに触れる前に、考慮しておかなければならないことを指摘しておく。
手紙には、工事にかかる総額と教会が捻出できた金額が書かれていないことだ。
通常、この種の支援金要請の手紙は「総工事費用はいくら、自分たちで捻出できた金額はいくら。よってこれだけの金額が不足しているので、支援金をお願いしたい」と書かれているものだが、手紙では不足金額しか示されていない。
もし総工費2、3億円なら、これまでにプールされた謝礼金のすべてを投じたということになろうが、牧師館(牧師の自宅)と合わせて新築すると億単位の資金が必要になる・よって牧師館は改修工事(800万円)にとどめ、今回は教会の新築だけにする-とあるから、総工費は1億円以下と考えていいだろう。
1億円とすれば、新築の工事で教会が捻出できた資金は8500万円、不足金額が1500万円ということになる。
このことを前提に、私が穿つ理由を述べておく。
その1・神戸真教会に昨年、税務調査が入った。税務調査の結果は不明だが、高澤氏は周囲にこう漏らしていたという。
「統一教会が国会議員に働きかけ、議員が税務署に圧力をかけたせいだ」
謝礼金を適正に教会会計に計上していれば、なにも教会の牧師が税務調査など気にする必要はない。
また、牧師が懐に入れたとしても、それを適正に税務申告していれば、やはり気にする必要はない。
問題なのは、牧師が懐に入れ、それを税務申告しない場合である。
これは脱税行為にあたり、悪質な場合(たとえば収入のもみ消し工作など)、処罰の対象となる。
その2・時期は不明だが(おそらく昨年)、数千万円から1億円という謝礼金を、脱会した婦人が高澤牧師に渡したという。これは教会の会計に計上されたのか。(注5)
会計担当者はご存知ですか。
私はされていないと思う。もし計上されていたら、資金は潤沢になるわけで、1500万円の支援金を頼む必要などなかったはずだ。
その3・元統一教会員・信者が複数、集団で、神戸真教会から去っている(自主脱会している)。きっかけとなったのは、高澤氏のお金にまつわることだったという。神戸真教会の役員会でも話題になったほどの話である。
ところで、現在、支援を求めた1500万円のうち1000万円強が集まっている。
そのうちの大半は、手紙で支援を求めた元統一教会員の家族からによるもので、神戸真教会に通う信者(9割は元統一教会員とその家族)からの支援金は、全体の3割程度でしかなかったという。(注6)
手紙にある「教会員一同、新教会堂建築のために力を注ぐことになった」という表現は、眉に唾するのものと言わざるを得ない。
遠くに住む元信者の家族は神戸真教会の内情を知らないが、毎週、教会に通う人たちは教会と高澤牧師のことをよく知っている。このことから推測できるのは、神戸真教会の信者たちは、やはり高澤氏のお金に関して疑いを抱き、支援に二の足を踏んだということではないのか。
高澤氏が不満タラタラだったのは当然のことである。
その4・行田教会の清水与志雄牧師と以前電話で話したことがある。『我らの不快な隣人』148?153頁に詳述したことだが、清水氏は「謝礼金は自分の懐に入れてきた」と明言している。
あまりにもあっけらかんと話すので、電話口で驚きを抑えるのに苦労したが、おそらく、個人の懐に謝礼金を入れるのが牧師の間ではあたりまえになっていたため、平気で私に話したのではないかと思う。(注7)
謝礼金が牧師個人の懐に入ったのか、それとも適正に教会の収入として教会会計に計上されたかどうか。
それは、領収書が発行されたかどうかではっきりする。
子どもの脱会に成功した信者家族の方なら、誰もが体験していることだと思うが、そのつどの相談料、また謝礼金を払ったときに領収書を受け取っていないはずだ。
戸塚教会の黒鳥栄牧師が宿谷麻子さんの両親に「麻子さんにはお金のことは言わないで」とクギを刺したように、信者家族から牧師にお金が渡ることは、信者に内緒にされている。したがって、信者に見つかったらヤバイ領収書が発行されたり、受け取ったりすることなど、そもそもあり得ないことなのである。(注8)
なぜ、領収書が大切なのか。
謝礼金が教会会計に入るのなら、会計担当者は領収書を発行する。信者家族がその領収書を添えて確定申告すれば、すでに支払った税金が還付されるからだ。そのために領収書は大切なのだ。
また、税務調査が入った場合、税務職員は「入り」と「出」を調べる。「入り」の裏付け確認をするために、領収書の写しの提示を教会会計担当者に求める。
このようなわけで、高澤牧師が謝礼金を教会会計役員に渡した場合、会計担当者は必ず領収書を発行する。(注9)
別に教会に限らない。私は地域の自治会の会長をしていたことがあるが、「支払いの際に受け取った領収書」、「入金の際に発行した領収書の写し」の保管は、会計の基本中の基本で、決算発表の際、それらがないと監査役から追及される。
謝礼金が高澤牧師の懐に入ったのではないかと穿つのは正しいことなのか、それとも穿ちすぎなのか。
それは、神戸真教会の会計に、謝礼金が計上されているかどうか、領収書を発行した写しがあるのかどうかによってはっきりする。
最近では関西学院大学のOさん、大阪大学院のN君、大阪大学卒のH君、名古屋大学のK君の脱会説得に成功している。彼らの家族から受け取った謝礼金の処理はどうなっているのか。
高澤牧師あるいは教会の会計担当者から、きちんとした説明をいただければ、このブログで謝罪するとともに、記事を修正ないし該当部分を削除するつもりです。(注10)
(注1)高澤牧師が懇意にしているのは池田不動産。神戸市か大阪市の不動産屋だろう。この不動産屋は高澤牧師の意向を受け、監禁場所にふさわしいマンション情報を提供してきたと思われる。もしそうなら、監禁の片棒をかついでいると批判されてもしかたがない。
(注2)高澤氏はしばしば警察と接触し、保護説得のことを説明してきた。それが今回の件で功を奏しなかったのは、弁護士が登場し、監禁される予定の当の妻が実情を訴え、夫も妻の訴えを全否定しなかったためだと思われる。
法務局から警察に電話も入ったはずだ。
こうしたいろいろ要素が重なって、いくらなんでも「家庭の問題」と終わらせるわけにはいかなかったのだろう。
これまで拉致監禁問題を放置してきた警察の態度が変わったとは、決して言えまい。
拉致監禁未遂事件を最初に報じたのは、「拉致監禁をなくす会」のサイト(5月11日付)だった。
これを見たのか、高澤牧師は周囲に「ご主人が警察の前で、『監禁はしないと約束したというのは嘘だ』と話しているという。また夫にやらせるという意味なのか。懲りない人である。
(注3)『広辞苑』によれば、牧会とは「プロテスタント教会で、牧師が信者の魂の配慮をし、信仰と生活を導くこと」となっている。
この崇高な牧会に、信者からの月例献金をもとにした「牧師への給与」以外のお金を、牧師がすんなりと受け取るのは、どう考えても変である。
(注4)
神戸真教会の新築計画の2階の図面である。画像をクリックすれば拡大して、詳細がわかる。
述べ床面積は141?。8畳間の和室が脱会者の宿泊施設。人数が多ければ、一室に2、3人が暮らすことになるだろう。改宗教育が行われるのは29畳の集会室と思われる。
現在、神戸真教会で暮らしながら、改宗教育を受けているのはカープメンバーだったH君一人である。
今後、脱会者がいなければ、この2階は無用の長物となる。
「設備投資」が無駄になってはならじと、高澤牧師さんは必死に“営業”をかけるかもしれない。周囲に「70歳(現在67歳)になるまでは、拉致監禁は絶対にやめない」と周囲に語っているそうだし。
高澤牧師は富澤裕子さんと寺田こずえさんの刑事告訴で、嫌疑十分の起訴猶予処分を2回受けている。民事訴訟でも損害賠償金の支払い命令が下されている。
今度、刑事告訴されたら・・・お縄になるまで、頑張ってネ。
ふと思った疑問なのだが、神戸真教会は単立教会である。高澤牧師の後継者が信徒の中から生まれなければ、新築教会は誰の手に渡るのだろうか。教会の仕事を手伝っている娘に牧師の資格を持っているクリスチャンの婿をもらうことを、高澤さんは夢想しているということなのか。
(注5) この婦人は病院の院長の妻。脱会後に統一教会に献金等返還請求を行っている。代理人になったのは、全国霊感商法対策弁護士連絡会に所属する大阪弁護士会の加納雄二弁護士だった。
統一教会に献金したお金の一部が、弁護士(返還の成功報酬)と脱会説得者(謝礼金)のところに還流している構図が見えてくる。
(注6) 高澤氏の裁判での2003年証言によれば、神戸真教会の信者は約100人。一般の信者と元統一教会員信者の割合は半々だと語っていた。
それが数年後に9対1の割合になったということは、一般信徒が高澤牧師の脱会活動の傾倒ぶりに嫌気がさしたか、ともかく神戸真教会に何らかの変化が起きていたことは間違いないだろう。
(注7) 本文でも触れたことだが、謝礼金を牧師個人が受け取った場合、給料以外の所得になるため、確定申告をしなければならない。もし、申告しない場合には脱税として摘発される。
清水牧師はそのことを知らなかった!
拙著の前掲頁を引用しておく。
清水に「個人収入については、当然、税務申告をしているでしょうね」と質問すると、「えっ:必要なの?」と素っ頓狂な声をあげた。これには唖然としてしまい、文鮮明と同じじゃないかと、電話口で笑いをこらえるのに苦労した。
「俺は頭がいい」と自負していらっしゃるのに 世俗に疎いというか、社会常識がないというか。
もしこのブログを税務職員の方が目にされたら、このブログに名前があがった強制説得家の税務処理を調査されたほうがいいと思います。おそらく、ほとんど全員といってもいいほど、確定申告をしていないと思われますので。
(注8) なぜ、強制説得を手がける人たちはお金のことを信者に内緒にしたり、「お金の授受はない」と、統一教会と同じような嘘をつくのか。
それは、統一教会から「金儲けのために脱会説得活動を行っている」と攻撃されることを恐れてのことである。
攻撃されて反論できないようなことは、やめればいいだけのことだ。
信者家族からお金は一切受け取らない(牧会活動なら当然の話)、あるいはお金を受け取るならオープンにする。
統一教会から攻撃されるのは嫌だし、といってお金は欲しい(子どもの大学進学にはお金がかかる)。要するに、意地汚いのだ。
(注9) 宗教法人の場合、献金などの収入は税金が免除されている。そのため、税の捕獲を恐れて領収書を出し渋るようなところはない。
(注10)この原稿をアップするのと同時に、高澤さん、教会会計担当者にもコピーした原稿を送るつもりです。
※神戸真教会の現役信者の方、教会から去った方、高澤氏のお金にまつわる話などがあれば、ご連絡ください。メールアドレスは拙著『我らの不快な隣人』に明記されています。どうかよろしくお願いいたします。
- [2010/05/29 13:45]
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コメント
遂にお金ですね
どちらも灰色の収支報告
ですよね。YAMAさんと同感!!反牧集団にも是非とも査察に入ってほしい限りです。
カンパ要請文
去年の地震で壊れたところを補修するための支援金で、氏子町内に宛てた文でした。
補修費明細が詳しく書いてあって、総額と神社が用意できる金額が書いてあり、だから、町内1戸あたり毎月200円を5年間払って欲しいというものでした。
明細が書いてあっても町内会議でもめるのですから、不足金額だけ書いてカンパさせようとはムシが良すぎると思いました。
手紙を送りました。
・・・・・・・・・・・・・
神戸真教会 高澤守様
ルポライター米本和広
前略ごめんください。
私は、昨年2月に「火の粉を払え」というタイトルのブログを開設し、今日まで記事を更新してきました。
開設の目的は、ブログに書いていますので、省略いたします。ブログのURLはhttp://yonemoto.blog63.fc2.com/ です。
今回アップした記事は、高澤さんが保護説得に入られる予定だった保護(拉致監禁)の未遂事件、また神戸真教会と高澤さんが受け取った謝礼金の処理に関すること-です。
記事を同封しましたので、ご覧になってください。記事にはコメント投稿がなされていますが、それについては直接、http://yonemoto.blog63.fc2.com/で確認してください。
記事に書いた事実関係に間違いがあったり私の推論に異論があれば、ぜひ、ご連絡ください。誠実に対応するつもりです。
どうかよろしくお願いいたします。
草々
2010年5月30日
反対派の意図は?
統一教会云々別として、拉致監禁も脱税もよくないです。反対派が言うように、拉致監禁が保護というなら、救出というなら、正々堂々と世間に公表すればいいし、それによって謝礼金を受け取っているのなら、きちんと確定申告すべきです。
正義は幹、慈善は枝葉
そんな良き時代の一冊”にっぽんの商人”(イザヤ・ベンダサン 昭和50年初版)にこんな一節があります。
「商人とは、その目的(利潤の追及が非常にはっきりした存在であるから”目的が手段を正当化する”という考え方は成り立たない。逆であって”利潤”という目的の追及が正当化されるのは、その追及の”手段”が正当な場合に限られる、とするのが洋の東西・古今を問わず、商人に通じる基本的な立場であった。武力・暴力詐取による略取をすることもされることも一切拒否して、一定の合意のもとに利潤を得る場合だけ利潤の獲得が正当化される。これが商人哲学の基本でありこれを否定して商人は成り立たない」
「商人が商人の目で世界を見た時、すべての人は何らかの手段で利潤を得てこれで生活し、この利潤を得るために働いていると見えたのは当然である。従って世界のどこでも、彼らはさまざまな利潤獲得手段を、それをはたして正当性があるかどうかという観点からみたのもまた当然であった。」
そもそもおカネに価値があるのは、おカネで物やサービスが買えるからだ。ということは誰かがおカネと交換に物やサービスを売るのでなければこの関係は成り立たない。ところで一万円札が単なる紙切れであることは誰でも知っている。だからといって一万円札を捨てる人は居ない。実は一万円の価値は、自分がどう思うかにかかわらず、他人様がどう思うか(他人様がどう思っているかは正確に知ることは出来ないので自分の推測)に依存してると言えるのではないか。その他人様はさらに他人様の思いを推測し、さらにその他人様はさらに他人様の・・・。
私たちはこの信用連鎖のどこかに位置し、物やサービスを売り、そこで得たカネで物やサービス(他人様が生産した)を買って生計を立てている。
ところで、この根拠など証明出来そうもない信念の体系を”信仰”(あるいは宗教)と言いかえたら何か不都合があるのだろうか。根拠があろうがなかろうが信仰は人と人との関係を律し、世界に秩序を与える。勝手に”解脱”されては困る。不信心者がのさばって裏付けのないカネが移動することほど、神経に触る異端はない。
長崎の口蹄疫対策の義捐金が3億円集まったのだそうだ。尊いことだと思うし、すべての物事を商業ベースで行うことも難しい。ただし慈善は枝葉、あくまで特例、一時的、局所的なものであるべきでもので、枝葉ばかりが茂れば肝心の幹は折れてしまう。
すべての人が泥棒になろうとするなら、誰も泥棒になることはできない。あまりに当然のことだが、平等な社会を前提にするならすべての人が生産者として生きる以外に結論はないだろう。ではどうやって。
「すべての人々に労働とパンを」はレーニン。「働かざる者食うべからず」は聖書の引用だそうですが、結果は散々。「市場は人々を勤勉で正直にする、アダム・スミス」残ってるものは、もうこれしかないんです。
*手元に「権力の解剖、ガルブレイス」がありますがこの訳者がなんと山本七平。
内容はこれでもかと「有閑階級の理論、ヴェヴレン」の引用。
*愚か者!!!!>浅見定雄 コイツ嫌い!
書き忘れ-尾島淳義さんの存在
高澤守さんが脱会説得をする際、必ずといっていいほど、尾島さんが参加します。
2人は名コンビです。
刑事が取り調べをする際、怒鳴り役となだめすかし役がいるように、高澤さんが強面な態度に出るのに対し、尾島さんはやさしくて誠実な態度で接します。
これが説得の場面で、抜群の効果を発揮します。
高澤さんは自分で脱会のプロを自認していますが、尾島さんがいなければ、とても一人では説得することはできなかったと思います。
尾島さんは元高校教師で、その後は脱会説得一筋の方です。尾島さんはとても貧乏です。尾島さんの服がいつも同じなのを揶揄してか、それとも実際そうなのかはわかりませんが、高澤さんは尾島さんに「くさい、くさい」と言います。
大阪地裁で、はじめて尾島さんを見たのですが、確かにくたびれた服でした。尾島さんの生活を支えるために、脱会者とその家族にカンパを要請することもあると、裁判の証言台では語られていました。
このことを思い出したので、ここで書くことにしたのですが、
高澤さんがこれまでに受け取った1、2億円の行方です。当然のことながら、半分は尾島さんに渡っていなければなりません。
しかし、そのようになされていれば、尾島さんの生活を支えるためのカンパは必要ではないし、くさい・くさいと言われることはないはずです。
質素であることに頓着しない尾島さんは、謝礼金の行方にも無関心。
それをいいことに、高澤さんは30万円の謝礼金を受け取っても、数万円程度しか渡していないのではないかと思うのです。数万円のお金であっても、それを受け取って喜ぶ尾島さんの姿が想像されます。
尾島さんの人柄がいいことは折り紙つき。監禁から逃げ出した教会員も、尾島さんに不快感を持つ人はあまりいません。尾島さんは、高澤さんに謝礼金の行方を追及すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
高澤さんはこのブログ記事にショックを受けられているようです(手紙は6月1日に配達された)。ショックの理由は、神戸真教会の内部関係者が私に情報提供したことにあるようです。
「高澤牧師と謝礼金の怪」以降、いくつかの情報が届くようになっています。
今後、高澤さんが尾島さんにどう釈明するか注目しております。
天網恢恢疎にして漏らさず
>クを受けられているようです(手紙
>は6月1日に配達された)。ショック
>の理由は、神戸真教会の内部関係者
>が私に情報提供したことにあるよう
>です。
これを読んだ時、「天網恢恢疎にして漏らさず 」という言葉がぱっと浮かびました。
天の網というのものはゆったりと広がってその網の目は粗いが悪事を漏らすことはない。
神に仕える立場を利用して、何事も自分に都合の良いように解釈を行い、悪行を善行と、言葉巧みに人を言いくるめ、人を謀り、人を苦しめ、それを食い物にする。
逃げれるわけがないと感じます。
「天知る、地知る、我知る、子知る、何ぞ知るもの無しと謂うや」
これを四知と言います。キリスト教の牧師といえば神に仕える神職でしょう。それが、清廉で有名な人物とはいえ、中国の後漢時代の政治家よりモラルが劣っている・・・・とは情けない限りです。
特別な人と比べなくとも・・
初めてレスします。
業務でカネを受け取って領収書を発行しない。確定申告せず出所不明なカネが何千万もある。庶民レベルでも十分なブラックでしょう。
言ってる本人さえ本気にしているとは思えないマインドコントロールになんであれほどこだわるのか、良くわかった一件。
白い十字架に赤い文字で「真の愛」
クリスチャンから見ても異様に見える十字架ではないのでしょうか?
ユートピアコレクション さんへ
はじめましてm(__)m。
>特別な人と比べなくとも・・
確かにそうですね(楊震が比べられたといって激怒しそうな気がします)。
ただ、四知を述べた楊震は紀元1世紀の半ばから2世紀の初頭に生きた中国の偉人の一人です。
キリスト教の伝播は露ほども無い、クリスチャンからすれば、教化されていない、バリバリの異教徒です。
そういう人物との歴然たる差を書いて、イエス様を信じる者として恥ずかしくないのか・・・・という意図を込めて書いています。
>庶民レベルでも十分なブラックでしょう。
せめて普通の人並みには、なってほしいと願っています。
でも、今回の米本氏の記事で、何故、高澤牧師が拉致監禁にこだわるか・・・薄らぼんやりと見えた気がするのですが、その理由だったら、普通の人並みも・・・夢のまた夢のような気がします
なぜ
日本には他にも新興宗教はいくらでもあり信者もゴマンといるのに、
ほぼ統一教会ばかりが対象になっているのはどういう理由なのでしょうか。
はるさんへ
>ほぼ統一教会ばかりが対象になっているのはどういう理由なのでしょうか。
恐らく、現在の一番の理由は、脱会させた後自分の教会の信者にして献金を貰い続けることができるというメリットがあるからでしょう。
新興宗教は確かにいろいろありますが、拉致監禁までして脱会させるだけのそれなりの理由付けができて(反社会的な行動をしているなど問題点を持っている)尚且つすぐにキリスト教会の信者に転換できる対象となると、そのターゲットになりうるのは統一教会しか考えられません。
統一教会の信者は統一原理を学習していますが、それは聖書を土台にしたものであり、キリスト教的教義が既に頭に入っているので改宗の手間が省けると考えたはずです。また既に給料の10分の1を捧げるといった献金の習慣も身についています。
例えばキリスト教のキの字も知らないような、仏教系の信者を脱会させるとしたら、脱会させる側が仏教に対してある程度学ばなければならないし、そうやって苦労して脱会させることができたとしても、脱会した元信者の方も学んできた経典が全く違う上、神の概念もない為、献金まで捧げるようなレベルのキリスト教信者にするには相当の努力が必要となるでしょう。
「骨折り損のくたびれもうけ」になることが目に見えているのにわざわざ買ってまで苦労をする人はいないでしょう。
言い換えれば「質のいい信者を手軽に伝道できる」といった理由ではないでしょうか。
何故統一教会信者のみなのか?
追記
後は統一教会で語られているイエスの出生の秘密も頭にきているみたいです。
只、牧師さんたちに問いたいのは拉致監禁して説得すること、それを半分ビジネスにすることをイエスは望んでいるのだろうか?ということ。私は今の牧師の姿をみたら、イエス様はビックリしてキリスト教を潰すのではないか?と思うのですが・・かなり妄想的発言ですみません。
koyomi さんに共感
謙虚な牧師さんやクリスチャンの方々は、統一原理は、素晴らしいと受け入れていました。天理教や創価学会・・など他の信仰をもった方々も多数いました。イエスが本来は、語りたかった真理だと個人的に確信しています。
日本の統一教会の手法と反牧の「拉致監禁改宗」は、イエスの願いとは、かけ離れた別物のように思います。
神もイエスも再臨主も望んでいない方向へ自分達にとって都合のよいプライドを優先?にしているように感じ歴史が証明することになるのでは、ないかと思います。
文師が再臨主であるなら日本の統一教会が潰れても世界や国が支援するように神が導くのでは、ないかと
末端信者は、絞っても無理、限界にきてますから。
ありがとうございます。
はるさんの問いかけについて
とても参考になりました。
はるさんの疑問は、拙著を書いているときからの疑問でした。
・顕正会の信者家族の相談に乗っているのは日蓮宗の僧侶です。
・浄土真宗親鸞会の信者家族の相談に乗っているのは浄土真宗の僧侶です。
しかしながら、仏教系では拉致監禁問題は発生していません。
・オウム信者に対して、地下鉄サリン事件以前は強制説得が行われていたようですが(勉強中)、それ以降、この15年間、拉致監禁は起きていません。
本来なら、サリン事件以降にこそ起きてしかるべきですが、信者家族の勉強会では強制説得は話題にものぼっていないようです。
・エホバの証人に対してはバプテスマ系のキリスト教の牧師が強制説得を2000年頃まで行っていました。
・統一教会はご存知の通り、日本基督教団の牧師、ならびに聖書原理主義的な福音系の牧師が強制説得を行っています。
・韓国のキリスト教系新興教団の信者は、メガチャーチと呼ばれる既成のキリスト教会が拉致監禁を行うようにてっています。参考サイトはhttp://yonemoto.blog63.fc2.com/blog-entry-173.html
このように見ていくと、キリスト教そのものに、異端派の拉致監禁を認めるような風土があるように思えてきます。
ただし、拉致監禁に手を染めているのは、プロテストのみで、カトリックは一切行っていない。また、アメリカの保守的なプロテスタントは、ディプログラミングにタッチしていないし、それどころか反対決議を行っています。
キリスト教そのものにということもあるかもしれませんが、日韓のプロテスタントに異端狩りを容認するような何かがあるのではないかと考えています。
しかし、キリスト教のことはほとんど知らないため、思考は中断したままです。
しり切れトンボの投稿で、ごめんなさい。
テロと同じでは
教義や神のお告げを受けて(勝手にそう解釈して)、異端を排除することに使命感を燃やす-。たとえ、その行為が法に抵触しようが、権利を侵害しようが…。
これは宗教的世界では「崇高」とされる行為なのかもしれないが、テロ行為と同じだ。自分たちを「正義」、相手を「神の敵」と勝手に決めつけ、“異端”を抹殺しようとする訳だから。
神戸真教会の高澤守牧師らは攻撃用の武器を用いないだけで、このテロと同様の行為を行っている。
拉致・監禁は爆弾テロほどの脅威はないが、被害者にしてみれば、テロ行為以外の何ものでもないのだ。
決して容認してはならない。
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