川崎経子牧師の素顔? 

“救出カウンセラー”の素顔(5)

十字架を背負う 罪の意識や悲しみを身に受け持つ



 これから2回にわけて川崎さんと私との個人的関係について述べておく。(『我らの不快な隣人』の35?37頁、300?303頁、305?306頁を参照)

慈愛に満ちたクリスチャン

 川崎さんと最初に出会ったのは、「法の華三方行の被害者家族の会」(冠は「福永法源の」だったか)の集会の席上でだったと思う。97、8年の頃だったと記憶する。
 川崎さんは救出カウンセラーとして、私は月刊『現代』で「福永法源の仮面を剥ぐ」を書いた記者として呼ばれたのだと思う。(記事は『教祖逮捕』に収録されている)
 初対面の川崎さんは慈愛に満ちた、いかにもクリスチャンという感じの人で、印象はとても良かった。

 記憶が飛んでいるかもしれないが、次に接触があったのは99年の秋だったと思う。

川崎さんからこんな抗議めいた電話があった。
「どうして、この時期に、あんな記事を書いたのですか」

 咄嗟には何のことかわからなかった。
 しばらく話して、別冊宝島の『救いの正体』で書いた「ドキュメント救出」を指していることに気がついた。
 しかし、抗議されるようなことは書いていない。
 この記事は、脱会のプロを自認する人が自宅で統一教会員である子どもを説得する場面を、日記風に綴ったものである。

 彼が自宅に戻ってくる前の出来事として、家族は荻窪栄光教会の黛敏郎氏(現、同教会の主事)の指導を受け、自宅から子どもをマンションに拘引し、そこで脱会説得を行う計画を立てていた。ところが、いざ捕まえようとしたところ、逃げ出してしまった??。
 このことは記事でも触れ、水面下では「保護説得」という名の、信者を拉致し監禁下で脱会説得が行われていることを説明文として入れた。

 しかし同時に、山崎浩子さんの脱会説得を成功させた杉本誠牧師(岡崎市の西尾教会)と、反カルトのシンボル的存在だった東北学院大学教授(当時)の浅見定雄氏に取材し、川崎さんが所属する日本基督教団の牧師は保護説得といっても「南京錠ではなく愛情の目で縛る」というソフトなやり方をしており、拉致監禁と表現していいようなハードなやり方をしているのは福音系の牧師だけ?とも書いている。
 抗議されるような記述は何一つないはずだ。

 また、「この時期」という意味は、日本基督教団所属の大田八幡教会の清水与志雄牧師(当時、現・埼玉県の行田教会)と、同じく横浜市・戸塚教会の黒鳥栄牧師が拉致監禁を理由に、現役信者から訴えられ、横浜地裁で裁判をやっている最中?ということも理解できた。
 これについても、2人の牧師を支援する川崎さんと浅見さんの要請に応じて1万円のカンパを送っている。信者の訴えは不当だという呼びかけ文をそのまま信じたからだ。

 このようなわけで、抗議されるいわれがないことを縷々(るる)説明し、あとはやや長い雑談(今となってはとても興味深い)をして電話を切った。

 この頃の認識は、抗議された当の記事に書いた通り、日本基督教団の牧師はハードな保護説得には手を染めていないと信じていた。今となっては記者として赤面するばかりだが、それはともかく、抗議は川崎さんの誤読に基づくものだろうと、彼女の好印象が変わることはなかった。


死臭

 その後、川崎さんとは2000年に開かれた「宗教と人権弁護団ネットワーク」の集会(参加者は主に弁護士と牧師)で会っている。この集会の大半は、拉致監禁はいかんという私に対する理不尽なつるし上げだった。むろん、真っ正面から、拉致監禁を是として私を批判したわけではなく、瑣末な「変化球攻撃」だった。

 今だからこのように平静に書けるのだが、学生時代に他のセクトからつるし上げをくって以来の出来事。正直、ダメージは大きく、怒りや屈辱感といった負の感情を払拭するのに1週間かかったことを覚えている。
 この出来事は、「拉致監禁問題は相当、根深いものがあるなあ」と思った原点にもなったことである。
 つるし上げがなければ、その後のルポや本、ひいてはこのブログを書く?水面下の出来事を暴露する?ことはなかったわけで、今となってはつるし上げには感謝している。


 このとき、川崎さんはどういうわけか涙を流しながら、こんな話をしていた?と記憶する。

「精神障害者になったため、統一教会のホームから実家に戻された女性信者の方がいました。しかし、その後、その方は自殺されてしまったのです」

 なぜ、自殺したのか、どうして川崎さんが涙を流されなければならなかったのかは忘れてしまったが、おそらく、こういうことではなかったか。

 その1・自殺した信者の家族から“救出”を依頼されていたのだが、精神疾患を患っていたために、すぐには応じることができなかった。あのとき応じていれば、自殺を防ぐことができていたかもしれない。

 もしくは、その2・統一教会のホームで暮らしていたときに保護説得を依頼された。しかし、すぐに応じることができず、精神疾患になってしまい、自殺してしまった。

 ただし、この場合、川崎さんが泣く必然性はない。なぜなら、統一教会に入信すると精神疾患になるといった一般的傾向はなく、保護説得に応じなかったから、女性信者が精神疾患になり、自殺してしまった?ということはないからだ。川崎さんが痛苦に感じる必然性はないはずである。

「その1」の記憶が正しければ、今になって冷静に考えると、不可解な話である。
 精神疾患となったためホームから実家に戻された娘の救出を、信者家族が川崎さんに頼むかどうか、である。一般的には考えられない話である。娘の脱会よりも治療のほうを優先させるはずだ。それにもかかわらず、信者家族がカウンセラーとしての川崎さんにすがったとすれば、一回目の拉致監禁があったからではなかったか。それに川崎さんが絡んでいた・・。
 つまり、一回目の拉致監禁によって、娘は精神を患った。このため、統一教会は処理に困って、実家に戻した。そして、自殺した・・・。

 『我らの不快な隣人』の中心人物、宿谷麻子さんによれば、新宿教会のホームには拉致監禁によって精神がおかしくなった女性がいたという。そうしたことから類推すれば、拉致監禁によって精神に変調をきたした統一教会員がいても不思議ではない。

 素直に考えれば、自殺した娘さんは川崎さんの指導のもとで拉致監禁された。それが失敗し、統一教会のホームに逃げ戻った。そして、拉致監禁が引き金になって精神疾患を患い、実家に戻された。信者家族は川崎さんに今後のことを相談した。その最中に、娘さんは自殺した?ということではなかったのか。

 あくまで邪推にすぎないが、そうであれば、川崎さんの涙は理解できる。

 いずれにしても、川崎牧師の周辺には死臭が漂っている。

怯え


 話を本題に戻す。

 次の接触は、抗議の葉書だった。日付を見ると、04年10月8日となっている。
 抗議は、この3日前に発売された月刊『現代』に載った「書かれざる『宗教監禁』の恐怖と悲劇」に対するものだった。

 リンクをクリックして目を通してもらえばわかるが、黒鳥、清水の両牧師の監禁下での説得を受けて脱会した女性(宿谷麻子)たちが、その後、PTSD(心的外傷後ストレス障害)にかかり、深く傷ついていることを明らかにしたものである。

冒頭の部分を貼り付けておく。

 家族や親戚から親しみをこめて、「あーちゃん。」と呼ばれていた宿谷(しゅくや)麻子(40歳)が、アパートに閉じこもるようになって、どれだけの歳月、が経つのだろうか。

 私が麻子にはじめて会ったのは2年前の夏だった。彼女の肌は、首まわりと手首から二の腕にかけてアトピーによる赤茶色の湿疹で覆われ、皮膚のところどころが鱗状に固まっていた。思わず目を背けてしまったことを、今でもよく覚えている。

 麻子の一日は、大半が抑鬱状態で、「なにかあると突然、頭が高回転して止まらなくなる」という。精神医学で「過覚醒」(脳の異常興奮)と呼ばれる症状である。アトピー、過覚醒以外にも、吐き気、悪夢、動悸、不眠などの症状があり、「とても苦しい」と訴える。

 麻子の2人の友人も同じような症状に苦しんでいた。高須美佐(36歳)も同じ鬱状態だが、暇な時間ができたりすると、かつての忌まわしい「過去」がフラッシュバックとなって甦ってくるため、無理をして昼間は派遣社員の仕事を入れ、夜はお好み焼き屋で働いている。それでも深い眠りにつくことができず、睡眠薬を飲んで2?3時間寝ては覚醒し、また薬を飲んでうつらうつらしてから会社に出かけるという辛い生活を繰り返していた。

 中島裕美(41歳)は離婚して、小学校・保育園に通う2人の子どもを育てているが、やはり鬱状態で仕事に就くことができず、生活保護を受けていた。かつてはアルコール依存、現在は過食症に苦しんでおり、ときどきパニック発作を起こすこともあるという。裕美が悲しそうな顔をしながら話す。「朝、起きられないんです。子どもを学校に送り出すのが10時ごろになることもしばしばあります」

 3人はいずれも精神科にかかっており、精神科医が下した診断名は一致してPTSD(心的外傷後ストレス障害)である。飲んでいる薬は導眠剤、睡眠薬、安定剤、抗鬱剤など10種類に及び、公的な精神障害認定も受けている。

 麻子の主治医である「めだかメンタルクリニック」(横浜市)の担当医は、私の質問に次のように答えている。「麻子さんの場合は、災害のようなワンポイントの出来事による単純性のものとは異なり、長期に持続・反復する外傷体験(心が傷つく衝撃的な体験)によってもたらされた、より重度の『複雑性PTSD』だと考えられます」

 3人には忘れたくても忘れられない共通の過去がある。かつて「統一教会」の信者だった彼女たちは、ある日突然、実の親に拉致監禁され、長期間にわたる説得を受けた後、脱会を余儀なくされているのだ。主治医の言葉を借りれば、それは「信仰の自由を強制的に奪われ続けた」という衝撃的な体験だった。その結果、彼女たちは今も深い奈落の底でもがき続けている。



川崎さんへの手紙

 川崎さんからの抗議の葉書は、とうてい受け入れることはできなかった。葉書からは川崎さんに怯えのようなものを感じた。
 ルポを素直に読めば、保護説得によって心に深い傷を負った3人の女性に同情するのがふつうである。それがそうではないのだ。
 そこで、返信の封書を送った。
 以下、引用しておく。(これを読めば、どんな葉書か理解できるだろう)


 お葉書いただきありがとうございました。
 謙虚に耳を傾けるべきだと思うのですが、看過できない部分があり、失礼も省みず、お葉書の文面に、コメントさせていただきます。

「米本さんは、何か一つの意図をもって書いてとおられるようで、悲しく思いました」
 
 私の記事をお読みいただければ、『何か一つの意図をもって書いて』いるといった曖昧なものではなく、
?かなり以前から今日に至るまで、統一教会信者を脱会させる方法として信者を拉致し監禁下で説得をするやり方が行われてきた、
?これは、監禁罪に抵触する違法行為(犯罪行為)というばかりではなく、信者を精神障害者にしてしまう危険な行為である、。
?現実に強制説得によって統一教会を脱会したものの、PTSDに苦しんでいる元信者がいる

??ことを訴えたいという明確な意図をもって書いたものです。

 私の問題意識は以前に川崎さん宛に送った手紙(浅見さんたちにも出した分厚い手紙)でも書いていますし、川崎さんも同席されていた99年秋の宗教と人権セミナー(正式な名前は失念)でも訴えたことがあります。(注1)
 だから、川崎さんは私の問題意識を十分にご存知なはずです。

 それなのに、「何か一つの意図をもって」と、持って回った言い方をされるのは、あまり感心できる表現ではありません。

 拉致監禁はよくない、拉致監禁によって傷ついた元信者がいる。そのことを書くことがどうして、川崎さんにとって「悲しく思われる」ことなのか、理解に苦しみます。
(略)
「宿谷さんたちが実名ですが、あれでよろしいでしょうか」
 意味不明です。
 宿谷麻子さんだけでなく、高須美佐さん、中島裕美さんのいずれも実名で書いて欲しいということでした。
 宿谷さんのご家族も了解してくれています。

 宿谷さんは実名ばかりか統一教会時代の顔写真とアトピー時代の顔写真も掲載してもかまわないということでした。反カルトメンバの中にはカルト諸兄と同じように陰でコソコソと悪口を言う人が多いようですが、それに比べ宿谷さんの姿勢はとても勇気あるのだと思っています。

 匿名でなく実名で書いて欲しいと言われ、実名で記事を書いた。それなのに、なぜ『あれでよろしいのでしょうか』ということになるのでしょうか。とても理解に苦しみます。

誰からも見捨てられていた宿谷さんは、私の記事に勇気づけられ、ホームページを更新し、すべてを実名に書き直しています。
(注2)

?川崎さんへの手紙は続く?

(注1) 手紙の趣旨は、前出の「ドキュメント脱会」の取材をもとに、?日本基督教団のソフトな脱会方法に対して、福音系は拉致監禁をやっている。➁保護、拉致監禁は認めれるべきではない。?このまま放置しておけば、日本基督教団のやり方も福音系と同じではないかと、世間から誤解されてしまう。
 400字にして30枚の、まる2日間かけての“大作”だった。
 弁護士や牧師など10人に送ったが、受け取ったという葉書をくれたのは渡辺博弁護士のみ。あとは無反応だった。今から、考えると、なんともドンキホーテ的な手紙を送ったのかと赤面するばかりである。
 みんな、日本基督教団の牧師もハードな拉致監禁に手を染めていることを認識していたから、返事など書けるはずもなかったのだ。

(注2) 当初のホームページは牧師などの名前は伏せてあった。

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コメント

川崎牧師

改めて、丁寧な取材姿勢を見ました。興味深く読んでいます。

そうだったのですか

『拉致監禁を理由に、現役信者から訴えられ、横浜地裁で裁判をやっている最中-ということも理解できた。
 これについても、2人の牧師を支援する川崎さんと浅見さんの要請に応じて1万円のカンパを送っている。信者の訴えは不当だという呼びかけ文をそのまま信じたからだ。』

この時、共同通信の記者が、『本当に監禁なんてあったのですか?私は全く知らないので教えてください』と、裁判のあと原告側弁護士に、絡んで来ましたが弁護士は相手にしませんでした。

それっきり、共同通信記者は来なくなりました。

米本さんは執拗に取材させて欲しいと頑張っておられました。

日基が拉致監禁をしていないと信じていたとは…カンパに1万円!

む~。

しかし、真実を突き止めたいという真のジャーナリスト魂が、これまでの理不尽な拉致監禁の実態を暴き出したのですね。

それ以来、今まで仲間だった反統一教会派の人々から『火の粉』が飛んで来るようになったのですね。

火の粉を払え、はとても大切。

統一教会は火炎弾を投げられても、そのまま放置していたから、被害が拡大してしまった。

これからも、火の粉をどんどん払いましょう。

川崎経子元牧師

去る10月7日8時45分
川崎経子元牧師が逝去した。

氏の著書は監禁されたマンション内で読まされたが、現在は日本から取り寄せ所蔵している。

今でも’8の字思考’は’傑作’だと思っている。
大いに考えさせられた。
何より反統一を掲げその”悪”を説く牧師、元信者の思考が「目的のためなら手段は正当化される」という思考に染まっていることに気づかされた。

川崎氏の著書がなければ、現在統一教会員ではないかもしれない。

統一教会員’秀’としては感謝すべき恩人なのか。
そう思ったりもする。

’敵’といえば間違いなく’敵’だったんでしょう。

しかし、今は冥福を祈ります。
アージュ、アージュ、アージュ。






霊界で議論したら

川崎牧師と言えば、死ぬ直前まで拉致監禁を主導していた人物。

あの世で、文鮮明氏をはじめ、統一信者と会って、徹底的に議論したら、よろしかろう。
霊界だから、相手を物理的に逃げられないようにする必要はないはず。

くれぐれも地獄に行かれませんように、祈ります。


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