監禁した側(親)と監禁された側(子)の対話? 

保護説得と親子関係(13)


「あんた」から「お母さん」へ

司会:脱会された家族の皆さんはその後どうされているのか、ご存じのことがあれば。

母:脱会された方は、今まで統一教会に入っていなかったような振りをして、子どもさんは社会に出て行く。親も、うちの子どもが入っていたというのは見せないような、隠しているというふうな感じが見受けられます。

 私は、あのときは、うちの子どもが統一教会に入っていて、すごい保護説得・拉致監禁をやって苦しんだのよと、私は平気で言います。でも、他の親御さんは、私は普通の親御さんではないのでわからないんですけれども、統一教会を悪い面で見ているので、絶対に自分の子が統一教会に入っていたというのはひた隠しに、隠している方が多いと思う。

 親子というか兄弟姉妹関係が良くないというのをよく聞きました。だから、子どもさんが実家に帰っても、親に本音を言えない、心を閉じる、苦しいまま生活をする。拉致監禁が辛かったことを言うと、自分はまた拉致監禁されるという不安があるのじゃないかと思います。

 だから、早く結婚するとか、親もとから離れるとかそういう人が多いですね。本音で親子と付き合っているというのはあまり聞いたことがない。
 うまくいっていない人がけっこう多いと思います。表面的には良いかも知れないが、「うちの子は兄弟とは仲があまり良くないのよ」とか、「話、しないのよ」とか。


米本:ちょっと、補足しますが、取材のときに、監禁された人で脱会した人たち、また監禁から脱出した現役信者の人たちに、親子関係を必ず聞くようにしてきたのですが、監禁後、親子関係がうまくいった例は3,4件だけでした。

 また、兄弟姉妹が監禁にかかわっていた場合、その後、兄弟姉妹関係が復活したケースは、僕が聞いた範囲では0件です。監禁に関わった妹がいまどこで何をしているのか知らない人もいた。
=最近、一件だけだが、監禁後、兄弟姉妹関係が復活しているという現役信者に会ったことがある。ただし、統一教会と拉致監禁の話はタブーになっているという)

 表面的に親子間で交流している人もいるかもしれないけど、あくまで表面的で形式的なものだと思います。保護説得に成功しても、前は一緒に暮らしていたのに、脱会後、同居を好まずに別居するようになった人が圧倒的に多いのではないとかと思います。このことは、静岡県立大学準教授の西田公昭さんが『マインド・コントロールとは何か』で書いていることです。

 また、その本では「脱会後、親子関係が修復するのは最低4年間はかかる」と書いてある。僕はそれを読んだとき、拉致監禁のことは知らなかったので、なぜ、統一教会を脱会すると親子関係を修復するのに4年間もかかるのか、わからなかった。今ではよくわかります。うまくいかないのは保護説得、拉致監禁があったからです。

 西田さんは拉致監禁のことを書いていないから、読んだ人は<統一教会を辞めると、なぜ、親子関係が上手くいかなくなるのてか>わからない。しかし、ともかくはっきりそう書いてある。

 親と同居しない傾向が非常に強い。繰り返しになりますが、西田公昭さんのような反統一教会の(立場に立つ)人も親子関係がうまくいかないと本の中で明記している。


 今日(会場に)お見えになっている監禁から脱出した小林宗一郎さん(拉致監禁を3回体験、監禁下で説得したのは現行田教会の清水与志雄牧師)にはお子さんが3人いるのですが、親は会いにやってこない。孫が生まれたのなら、息子の家に見に行けばいいじゃないですか。統一教会は嫌いであっても、孫とは関係のないこと。子どもが統一教会を辞めないと、ペットを捨てたみたいな感じで、もう興味がなくなったということなんでしょうかねえ。

 僕が一番悲しいのは、97年頃に韓国に渡った、拉致監禁を体験した花嫁さんのことです。2007年に取材で韓国に行ったとき、彼女のお子さんの写真をたくさん撮って、それを彼女の鳥取の実家に送ってあげたのです。ところが、礼状さえこない。おそらく、両親は娘を捨てたという気分なのでしょう。そういうケースはまだいくつか見られます。



司会:じゃあ、麻子さんには被害者とそのご家族へのなにかアドバイスがありましたら、お願いします。

娘:そうですね。私の場合ですけれど、私は統一教会に入る前は母親よりも下の立場で、いつも何か言われて怯えているという感じでしたが、拉致監禁があって始めて怒りというものが外に出て親よりも感情が上に、立場が立ったんですね。

 親に対して、あなたと呼ぶようになり、「あなたこうして、あなたここが悪い」と言い放つ。

 反対の牧師(戸塚教会の黒鳥栄牧師)からも「この親は駄目な親だ」とレッテルを貼られて、「 麻子さんの言うことをよく聞きなさい」と親も教えられていたので、私もその通りにしてやりました。
 私に「あなた、ここはこうしなさい」言うのは悪いと、母に言い放ってやりました。母親が「あなたこうしなさい、あなたああしなさい」と何度も言うと、そういうことが嫌だと言ってやりました。

 それと、何かにつけて親に怒りをまともにぶつけていました。怒りをドンドンぶつけていくことによって、親はすごくうろたえるんですね。
 でも、うろたえるんですけれども、怒りをどんどん言った先に(どんどん言った結果)、拉致監禁による怒りから出たものだということが、親には理解できるようになった。この親は、やっとわかってくれたと感じるときがあったんです。

 それからは、私が立場的に上ではなくなって、だんだんと平等な関係になっていった。
 その時からやっと普通の、異常じゃない親子の団欒というものを得ることができたように思えます。そうなるまでに10年かかりました。

司会:ありがとうございます。10年のご経験が被害者の皆さんの役に立っています。

母:麻子は私のことを「あんた、あんた」と言って、「お母さん」「お父さん」とはずっと言ってなかったのですが、近頃はお父さんお母さんと言ってくれるようになりました。(拍手)

続く?対話はこれで終わります。次回は質疑応答など


故郷紀行(6)

松江市は宍道湖と中海を結ぶ大橋川(全長7・6キロ)で二分され、大橋川の北側を「橋北(きょうほく)」、南側を「橋南」と呼びます。今では区別はほとんどないと思いますが、子どもの頃は、橋北はお城があるためか、なんとなく上品な感じがしていました。

 下の写真は、橋南地区の天神川です。宍道湖から中海に向かう川で、途中で大橋川に合流します。
 私の実家はこの天神川のすぐそばにあり、子どもの頃、鮒釣りやトンボ採りでよく遊んだものです。しじみを取って、味噌汁にして食べたこともあります。ひいおじいさんの話によれば、その昔はみんなが泳いでいたそうです。

 観光スポットとはまるで縁のない変哲もない川なのですが、実家に戻る途中、この川辺を歩くと、なぜかいつもホッとします。
 今回、帰省したときにぶらぶら歩いてみましたが、なんと白鳥が二羽仲良く泳いでいました。
 一番下の写真の鳥は、アオサギと白いのはシギではないかと思います。
 

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コメント

「人さらいからの脱出」読み終えての感想を勝手ながら述べさせていただきます。まさに北朝鮮の体制を真似ての拉致監禁?と個人的に感じ、本音を吐けない、常に見張りとスパイがいて息が詰る状態で気が狂いそうになる・・
現代の踏み絵だと思いました。統一教会が法律に引っかかるような手段を用いてやったことも大問題ですが殺人は、犯してません。拉致監禁は、殺人に等しいくらいに比人道的行為である!それを陰で牧師が親を唆して操っていて悪知恵(法に引っかからないように)の違いだけで統一教会と何ら変わらないどころ上回る悪だと思います。親子の信頼関係がよくなる訳がないので第三者(反牧)を入れずに本音で親子がぶつかり合うことがより自然で良い関係が築けるし高額な謝礼金を支払う価値などないと言えますし後で後悔しないためにもよく考慮して行動
すべき・・麻子さん親子の勇気ある行動に脱帽します。

素晴らしきことかな

宿谷さん親子の、様々な困難と苦渋に満ちた長い歴史を思い起こすと、良くぞここまでお一人お一人が、親の立場、子の立場でご自身の遭遇した災難を内省され、逮捕監禁による棄教の強要がいかにむごたらしい、心的外傷をもたらすものであり、基本的人権たる、思想・信条の自由、移動の自由などを平気で踏みにじるものであるかを、親子でアピールされるまでに、苦難の道を乗り越えられたことに、敬意を表したいと思います。

私の妻も監禁されましたが、和解して表面上は良いおじいちゃん、おばあちゃんとして、帰省の際には子供達の面倒を良く見てくれます。
しかし、妻曰く、「表面的に仲良しごっこをしているだけ。監禁の話は一切出来ない。本質的な話は出来ない人たちなんだなあと、いまは諦めている」といっております。

実に子煩悩な義父母であり、孫に対しても優しい祖父母なのですが、何十年も、自分たちの本音にふたをして生きてきた生き方から、脱却することは容易ではないようで、子供の気持ちを理解しようという、能動性は欠如していると思われます。

今でも、反統一教会の集会に足を運んでいるようですし、本当に裏表の使い分けが皮肉なほどにうまくなってしまっている義父母を思うと哀れな気持ちにもなります。

妻も、子としては本当にさびしい思いがするだろうと感じます。

親子が本当に分かり合えている家庭って、いったいどれくらいこの世にあるのかな?とも思います。

私の親も、ま~ひどいってものではありませんでしたから・・・

私達に出来ることは、自分達が親になり、子育てしていく中で同じ思いを子供達にはさせない、ということぐらいかな・・・と思うくらいです。

いや、哀れかな・・・。

統一教会が犯罪者集団だなんてね。
確かに特商法違反で逮捕された教会員もいますが、逮捕監禁罪に比べたら、最低量刑で、罰金刑ですむ特商法違反と、懲役3ヶ月の実刑でよくても執行猶予がつくくらいの重罪である監禁罪と比較にならないくらい罪深い、逮捕監禁を指導、実行する人間の方がイカレてると思います。

さらに、逮捕監禁罪の最高刑は懲役7年です。

後藤徹さんの12年5ヶ月の監禁に対して、償いきれないでしょうに。

結局、不起訴処分になってしまいましたね。

イカレた人間に蹂躙されたされた、彼の12年5ヶ月はどのように償われるのか、これから長い法廷闘争を考えるとため息が出てしまいます。

宿谷さん親子には、もっとご活躍され、イカレた連中の目を覚まさせる起爆剤になられんことを願うばかりです。

本来なら、講演会に妻も行きたがっておりましたが、いかんせん私の病状が思わしくなく介助が必要なため、行かせてやれませんでした。
麻子さんからは賀状も頂き、もっと深く交流させてやりたいと思っておるのですが、誠に申し訳ない限りです・・・。


本当にお疲れさまでございました。

故郷紀行(6)に寄せて

ふるさとは遠きにありて思ふもの。

ふるさとがある人はうらやましいです。

私は福岡生まれですが、3歳のときに父の転勤でいわゆる首都圏のベッドタウンに引っ越して以来、ずっとそこで育ちました。

墓や親戚の多くは長崎県にあり、墓参りもままならぬ状況です。

高度経済成長期、次々に公団団地が建設され、「団地族」なんて言葉があったと聞いています。

私の実家も「団地」です。

でも、墓が長崎なので、やはりふるさとはと聞かれると、長崎県かなと思います。

しかし、子供達のふるさとは、やはりここになるのかな?なんて思います。

ほとんどがアスファルトで整地された、街ですが、私が子供の頃から残るわずかな林にはカブトムシやクワガタが今でも捕れます。
夏は、カブトムシ取りに私も連れて行かれます・・・。

先日、駅前のこれもまた私が子供の頃からやっている魚屋に、妻と立ち寄りました。
駅は山の上にあって、魚屋は坂を下ったところにあるのですが、そこの3代目店主が、50年前はそこの道路は川であったと教えてくれて、夫婦でびっくりしました。

店主が子供の頃は、その川で泳いだと、今では信じられない話を聞いて、これまたびっくり。

交差点をはさんで、斜め向かいのサークルKのある辺りは山だったそうです。

ひょえ~!と驚いている間に、商売上手の店主にいろいろ買わされておりました。

今でも道路の下は川が流れているとのことで、へ~!と30年も住んでるのに知らない地元の昔話に昔の風景を想像して見た次第です。

私達の世代では、団地が実家という人も多いです。

ですから、正月になると、他県ナンバーの車が、ずらりと駐車禁止の道路に並びます。

普段は、通報魔がいてすぐに違反切符を切られてしまうのですが(私も2回も違反切符を頂戴しました)、正月だけは無礼講になります。

警察もいいところがあるもんです。

しかし、道路の下に川が流れていたなんて。

驚きました。

親子関係

保護説得(拉致監禁)したから親子関係が悪くなったのか、元々悪かったのかはそれぞれによりますが、脱会後親と同居しない人が多いのは確かです。脱会後の同居するしないも説得者の考えによっても変わるようです。私は脱会後親と同居は嫌だったのですが、説得者にそれは我が儘と言われ、親からも了解を得られなかったので同居しました。でも、2年後一人暮らしをしました。私の周りも比較的同居が多く、中には不満に思っていた人もいます。私の親子関係は表向きはよいように見えますし、親もそう思っていると思います。でも、私の思いは違います。弟とも仲は悪くないけど、二人で話すことはありません。でも何故か私の夫と弟は仲がよいです。(夫は全く教会のことは知りません。)

会話の題材

書き込みするなら’保護説得と親子関係’以外ないけど、どこにコメントを書き込むか悩んだ末ここに書き込むことにします。

先日、アメリカである裁判の判決が下りました。

「離婚した日本人の元妻が、米国から2人の子どもを勝手に日本に連れ帰ったとして、米国人男性(40)が元妻を相手に損害賠償などを求めた訴訟で、米テネシー州の裁判所は9日、元妻に610万ドル(4億9千万円)を支払うよう命じる判決を言い渡した。」
というものです。

日本政府はハーグ条約に加盟する方向にあるようです。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110519/plc11051910250011-n1.htm

報道された記事はこちら参照ください。
http://www.asahi.com/international/update/0510/TKY201105100498.html

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/243238

これを親子の対話というか会話の題材に使ってみてはどうかというが提案です。

この問題には、’賛否両論’があります。
多様な論があるいうべきかも知れません。
論点も結婚、家族、父親の権利、母親の権利、そして子供の権利、それからDV(ドメスティックバイオレンス)の問題と多様です。

特に、統一教会の話になると対話が難しくなるそう感じている親御さんに提案です。

子供(といっても成人しているでしょうが)にとっても内容が統一教会に直接関係なく、批判されると殊更身構えることないではないでしょうか?
それでいて、家族観や結婚観、その他多様な話が可能と思います。

絶対的正解などない中、お互いがどのような価値観をもっているのか理解するための題材としては良い題材ではないかと思い投稿することにしました。

問い詰めるのではなく、お互いを理解することを忘れずにすれば、良い対話ができると思います。
いかがでしょうか。

ハーグ条約ですが”国際的な子の奪取の民事面に関する条約”です。
こちらを参照ください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E7%9A%84%E3%81%AA%E5%AD%90%E3%81%AE%E5%A5%AA%E5%8F%96%E3%81%AE%E6%B0%91%E4%BA%8B%E9%9D%A2%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E6%9D%A1%E7%B4%84

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